~杉田水脈(みお)議員の発言にデモ?どんな奴ら?~
自由民主党杉田水脈議員が新潮45に寄稿した記事に批判が殺到しています。この記事の全文を読んでみると、杉田水脈は、「LGBTの人達の権利はない」などと言っているのでなく、税金を投入してまで行政がLGBTのために条例などを作る必要があるのかと主張しているのです。
しかし、ワイドショーやネット記事などでは、杉田水脈が「LGBTは生産性がない」と言ったことだけを捉えて批判を繰り返しています。
永田町自由民主党本部前では、杉田水脈の発言に対して抗議し、議員辞職を求めるデモが起こり、主催者側の発表では5000人が集まったそうです。この発端は、Twitterで「杉田水脈の議員辞職を求める自民党本部前抗議」としてゲイ当事者の平野太一さんという方がハッシュタグをつけてツイートしたのが始まりだそうです。
そして、集まってきたのは、報道でも分かるように、組織的に作成したとみられるプラカードを持った人たちです。それもそのはず、「LGBT法連合会」や「LGBT自治体議員連盟」などの組織員達だそうです。
~社会制度のせいにするな!~
この人たちも多分、ワイドショーやネット記事だけを見て集まったのでしょうが、杉田水脈議員がなぜこの様な発言をしたのかということについては分からない人達ばかりでしょう。杉田水脈議員が寄稿した雑誌「新潮45」の記事全文を読んだ人たちはほとんどいないのでしょう。
「LGBT法連合会」は、「日本でも先進国と同等の『LGBT差別禁止法』を作ろう」というスローガンの下に活動している人たちです。「差別をするな」などということは、道徳や倫理の問題であって、法律化して法律で規制するべきものじゃないと思いますね。しかもそれが「グローバルスタンダード」だというのです。
正に杉田水脈が言っているのはこれなのです。欧米がどうだとか諸外国がどうだとかそんなの関係ねー!日本は日本だという発想で!その点は私も同調します。そもそも一般に言われる先進国って経済的な意味での先進国ですよね。
LGBT先進国と言えばタイですよ!
また、「LGBT自治体議員連盟」と言えば、昨年、自分達がLGBTであることをカミングアウトした区議や市議たちが集まり発足させたものです。
文京区議を5期務めた前田邦博議員は、「8年間共に暮らしたパートナーが無くなった際、パートナーの祖父母が理解がなく、葬儀の喪主にもなれなかった。」
「第三者に『あなたは家族ではない』と言われたら抵抗ができない。」
「社会制度が無いからだ」と主張しておられます。
社会制度の問題ではないでしょう。
ご両親や祖母が自分の息子が同性愛者であることに納得ができないだけの話であって、社会制度の問題ではありません。仮にLGBTを差別してはならないという法律ができたとしても罰則が設けられるはずはなく、いわゆる倫理規定でしかない訳ですから、法律ができたとしても、遺族が納得しなければ喪主になれるはずはないのです。
何度も言いますが社会制度を整備しても問題は解決しないのです。
~杉田水脈の記事全文を見てから批判しろ!~
このことについても杉田水脈議員は書いています。報道は一部だけを強調して行うのでなく、全てを明らかにして行うべきなのです。とにかく全文を見てから批評するべきですが、要旨だけを書いてみました。見て下さい。
・どれだけのLGBTに関する報道がされてきたか?朝日新聞の影響力は大きい。
・キリスト教やイスラム教社会では、同性愛が禁止されてきたが、日本ではLGBTだからと言ってそんなに差別されていない。
・日本のマスメディアは、欧米がこうだから日本もこうあるべきだという論調が目立つ。
・親は、自分の子供が同性愛者だと分かるとすごいショックを受けるため、両親が受け入れてくれるかどうかこそが生きづらさにかかわっているのであって、制度で解消できない。
・朝日や毎日などのリベラルなメディアは、生きづらいことを社会制度のせいにするが、そもそも世の中は生きづらく理不尽なもの。
・子育て支援や子供ができないカップルのためにお金を使うのならば少子化対策という大義名分がある。
・生きづらさを解消するために行政が動くということは税金を使うということ。
・「生産性のない」LGBTのカップルのために税金を投入することがいいのか?
・LGBとT(トランスジェンダー)を一緒にするな、Tは、性同一性障害という障害で、LGBは、性的嗜好の話なのだ。
・多様性を受け入れて様々な性的嗜好を認めろということになれば、兄弟婚や親子婚なども認めろということになり、海外ではそのようなことが出てきて、どんどん例外を認めろということになれば歯止めが利かなくなる。
・「常識」や「普通であること」を見失っていく社会は「秩序」がなくなりいずれ崩壊していく。
これが杉田議員の主張ですが、ほとんど賛同できます。ただ、LGBTについて、「生産性がない」という言葉は使ってはいけなかった!この点だけは明らかにミスです。
~国会議員だからという理由で批判するのはおかしい~
ただ、国会議員だからと言って、誰にでも好かれる、誰からも批判されない発言しかできないというのならば言論の自由が保障された日本では間違った考え方なのは誰しもが分かるはずです。
批判の中には、「国会議員がこんな発言をして良いのか」などという論調が多いですが、これこそ差別です。国会議員だから本音を言ってはいけないとか、他人を批判してはいけないという考え方は明らかな逆差別です。
~LGBTが住みよい国が先進国ではない!~
あなたの会社で、男性社員同士が手をつなぎ、女性社員同士がいちゃついている姿を想像してください。男女間でも同じなのです。人前で恋愛行動を見せつけることは日本社会では恥ずかしいことであり、大っぴらに自由にできることではないのです。欧米ではそれができる。欧米の先進国がそうしているから日本でもそうすべきだと思いますか?同性愛者もそうであるべきで、人に知られずに愛を育めば良いじゃないですか?
LGBTだからと言って、特に権利を与えてくれという考え方は違っていると思いますし、徐々にですが、高齢者以外の者は、LGBTだからと言って差別する社会ではなくなってきています。
報道などを見ていると、LGBTの権利を認めない社会は遅れているかのような報道がされています。先進国ではLGBTの権利を認める法律さえあるなどとの主張は明らかな間違いなのです。経済的先進国と精神的先進国があると思いますが、精神的先進国と言うのはその国民の内に秘めたる思いですから経済の様に数値では測れないのです。
これまで、杉田水脈議員の発言で「馬鹿か!」と思うこともありましたが、この度の新潮への寄稿文は、ある程度同調できる内容がありました。ただ、言葉は選ばなければいけません。議員生命を絶たれることになりかねません!