「隠しテープ」ってどうなの？
福田財務事務次官のセクハラ発言を、テレビ朝日の女性記者が隠しテープで録音していた問題で、下村博文元文部科学大臣が、ある講演で
「テレビ局の人が隠しテープ録って、週刊誌に売ることはある意味犯罪だと思う」
と発言し、その発言を共産党が隠しテープで録音して報道陣に公表した。
その後、下村さんは謝罪した。謝罪するくらいなら最初から言うなよ！って誰もが思うのですが、謝罪する必要があったのでしょうか？女性記者が相手に許可なく録音していたことは犯罪にはならないでしょうが、道義的には良くないことだと誰もが思っているんですよ。
私の周りの人たち、当然、女性も含めてですが、この女性記者の行動について、
「無断で録音するくらいなら、会うの断ればいいじゃん」「森友問題について聞かせてください。今から会話を録音させてください。っていえばセクハラ発言なんかしないでしょう」「結局いい話が聞けなかったからセクハラ発言をネタにしようと思ったんでしょう」「いやな人と2人っきりで会うのが悪い、記者仲間を連れて行けばよかったのに」
なんて女性記者に対する批判の方が多いんです。
そんなことよりも共産党までが隠しテープ？まあ共産党なら今までもやってきたことでしょうが。皆さん、気を許せる仲間や、同僚達と会話するときに隠しテープ、いや隠し録音されていたらどうですか？本音で話ができますか？
自分が信頼している人、信頼している人しかいないと思っている場所で自分の発言を隠し録音されてたいたとしたらどうですか？怖い話ですよ！
「密告」と同じでしょう。
福田財務事務次官は、テレビ朝日の女性記者と何度か２人きりで会って食事をして気の許せる中と思い、卑猥な発言をした。しかし、相手は次官の卑猥な発言に対しては以前から嫌悪感を持っていたと言っているわけです。福田事務次官は東大出のエリートですよ。信頼関係のない若しくは信じていない相手に「胸触って良い」などと言うわけはないでしょう。福田次官がそこまで言える相手と思わされていたと考える方が普通じゃないかと思います。
今回報道された録音内容が女性記者の言葉は公表されずに字幕、また、過去に次官と女性記者の会話がどのような会話だったのかも分らず、これをセクハラだと一方的に断じるのは絶対におかしい。
北朝鮮のように密告が当たり前の国ならば、家族以外に本音で話す人はいないでしょう。ここは、日本であり、「言論の自由」が保障された国ですよ。他人に隠れて録音することが許されるのでしょうか。セクハラが許されるという話ではなく、セクハラは絶対にやってはいけないということは否定しません。
じゃあ隠し録音はやっても良いの？相手に承諾を得ずカメラやスマホで撮影する行為は「肖像権の侵害」と言って、やってはいけない行為とされています。じゃあ、他人の発言を許可なく録音する行為は許されるの？「発言権の侵害」とでも言いましょうか。人が自由にしゃべっているときにそれを隠し録音して公表する行為。肖像権があるなら発言権だってあるでしょう。それはエリート官僚にだって認められるべきものだと思います。
隠し録音が自由にできるなら、他人が社会的に言ってはいけない発言をした時にこれを録音して公表、これって北朝鮮の「密告」とほとんど変わらないでしょう。例えば、ある女性が、昨日まで好感を持っていたけど今日嫌いになった男性から、下ネタを言われてそれを隠し録りして友人たちにセクハラされたと公表する。怖いですね。人が信じられなくなります。そんな国にならないで欲しいです。
報道は世論とは違う
この下村博文の発言を野党やワイドショーなどは取り上げて「セクハラを正当化している」等と批判する。視聴者は「そうだそうだ」と何も考えずに思う。そうじゃないんです。下村さんだってセクハラを正当化しているわけではないんです。セクハラ行為の公表の方法を問うているわけです。
どのテレビ局だって、どの新聞記者だって
「女性記者の行動が正しく福田事務次官が悪い」「下村元文部科学大臣が悪い」
と報道しています。しかし、国民のほとんどはこれに反する考えを持っているのです。私の周囲にいる方達が特殊な人なら別ですが、この女性記者の対応について正しいと思っている人はいませんし、下村元大臣の発言に賛同している人はたくさんいます。
しかし、報道の全ては、女性記者を正当化して事務次官を罵倒する。下村元大臣の話も１００人が１００人悪いと思っているように報道する。報道も色々な視点から報道するべきでしょう。
下村大臣が言ったように
「日本のメディアっていうのは、日本の国家を潰すために存在しているのか」
とほとんどの人は思っていますよ。私なんかその通りと拍手したいと思いますよ。
このようなことに便乗して野党は審議拒否。どうなってんのこの国は？