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グッドモーニングで横断歩道で停止した車にお礼は必要か?茨木県と長野県!

~横断歩行者妨害!~

テレビ朝日系の朝の情報番組「グッド!モーニング」に気になるニュースがあった。

茨木県では、横断歩道を渡る際、車両が一時停止してくれたら”お礼のあいさつ”をしようという運動を行っているというものだ。

番組では「お礼は必要か?」というテーマで放送していた。

何でも、茨木県では、信号機のない横断歩道での一時停止率が全国的にも低かったということで

「車が止まってくれたよ。運転手さんにお礼を言おうね」

という交通教育を小学校でやっているという。

横断歩道では歩行者が優先であり、横断しようとしている歩行者がいる場合には車両は一旦停止しなければならない義務がある。

このことは自動車学校で習うし、運転免許を持っている人ならば誰しも分かっている。

 

20年くらい前に”歩行者妨害違反”で切符を切られて反則金を支払ったことがある。

しかし、今でも納得がいかない気持ちもある。

横断歩道に差し掛かった時、進行方向右側に歩行者がいたのだがそれに気づかずに徐行もせずに通過してしまった。

街路樹と電柱がその手前にあった。

歩行者はその陰に隠れて見えなかったのだ。

「横断歩道の手前では徐行して歩行者がいないかよく確認しなければいけない」と言われ、そうなのかと思い素直に取り締まりに応じた。

その後、法律を調べてみると、

道路交通法第38条には、

歩行者又は自転車がないことが明らかな場合を除き、当該横断歩道の直前で停止することができるような速度で進行しなければならない。

と書かれている。

ということは運転手が歩行者に気づかず、歩行者がいないと判断すれば徐行する必要はないということになるのではないか。

 

横断歩道では運転手が歩行者優先の原則を守り運転しなければならないのは当然だが、横断歩道の付近に街路樹や標識、電柱など障害物を取り除いて横断歩行者がはっきり見えるよう交通環境を整えて欲しいものだ。

先月、横断歩道で一旦停止した車両が、歩行者から「お先にどうぞ」というジェスチャーをされて進行したら違反で捕まったというニュースがあった。

多くの「何で?」という声が上がったが、現場では警察官から「それでもダメ!」と言われたらしい。

しかし、後日違反が撤回されたという報道がされた。

 

ほとんどの運転手は道路交通法を熟知しているわけでもなく、警察官から言われたら従うしかない。

後日でも、おかしいと思えば警察署に行って抗議するべきだろうことをこの報道で思った。

~ハンドアップ運動!~

話を戻すと、ほとんどの運転手は、明らかに横断歩道を渡ろうとしている歩行者に気づけば一旦停止するだろう。

しかし、渡るのか渡らないのかよく分からない歩行者も多くいる。

スマホを見ながら立っている人もいる。

それでも一旦停止せずに進行すれば違反になるのだ。

全国的に、歩行者が手を上げて横断歩道を渡る意思を運転手に示す運動を推進しているそうだ。

ハンドアップ運動とかハンドサイン運動とか呼んでいるそうだ。

確かに、横断歩行者が渡りますよと手を挙げて意思表示してくれれば運転手にとっては分かりやすい。

小学生くらいまではみんなが手を挙げて横断歩道を渡る。

しかし、中学生くらいになるとあまりにも子供っぽいので恥ずかしくて誰もやらない。

大人なら絶対にやらない。

ハンドアップ運動も小学生ならば素直にやるだろうけど、大人にそんなことを言ってもなかなかやってくれないだろう。

せめて、横断歩道を渡る前に手を挙げて、運転手に横断歩道を渡りますよという意思表示をしてくれればいいと思う。

そして車両が止まって渡るときには手を降ろせばそれほど恥ずかしくはないだろう。

横断歩行者が手を挙げて横断することを意思表示しているにも関わらず車両が一時停止いない場合にだけ違反として取り締まるようにすればいいのではないだろうか。

そうすれば、渡るかどうか分からなかったという言い訳も通用しないし、気づかなかったという言い訳も通用しないだろう。

ハンドアップ運動には賛成だ。

しかし、グッドモーニングで放送された茨木県の「お礼」はどうなのだろう?

会釈などで感謝を示せば、ドライバーの優しい気持ちが育まれ、横断歩行者保護意識の向上につながります。

茨木県の安全な道路横断を創るために、年齢性別を問わずに合図と感謝の意思表示を実践しましょう。

と茨木県警が言っているそうだ。

今でも、信号機のない横断歩道で一旦停止して横断させてあげれば会釈をしてくれる人もいる。

確かに悪い気はせず、「どういたしまして」という気持ちがになる。

ただ、これを運動としてみんながやればどうだろうか?

~機械的にやられても?~

自発的にお礼をしてくれれば「お礼なんかいらないよ」と思うのだが、みんなが機械的にやるようになればありがたみもなくなるような気がする。

JAFが昨年実施した全国調査によると、信号のない横断歩道での車の一時停止率で、茨木県は19%と全国ワースト6位だった。一方、長野県は85.2%で6年連続トップに輝いた。

注目されるようになったのが、一時停止したドライバーに頭を下げてお礼をする習慣だ。

長野県くらし安全・消費生活課の島田博隆課長補佐は、ドライバーにお礼をする習慣は県民に昔から根付いていると説明する。その上で、お礼の効果について「運転手も歩行者もお互い人間なので、お礼をするなどの意思表示は大事。お礼されたらいいことをした気分になるし、次も気を付けようと思えるはず」と話す。

調べてみると、やはり長野県では圧倒的に信号機のない横断歩道では車両が停止することは本当らしい。

素直に考えれば「お礼」をすることで止まってくれる車両が増えるということだが…。

~子供を利用してない?!~

朝日新聞デジタルの論座に「横断歩道で停止した車に対して子供にお辞儀をさせる気持ち悪さ」と題する記事がありました。

この記事に対するコメントには面白い意見やなるほどなと思う意見がありました。

長野県出身です。子どもの頃確かに「ありがとうございました!」って言ってました。

でも、信号機のない横断歩道だからという訳ではなく。田舎はそもそも横断歩道自体がない交差点が多過ぎて、仕方なく渡らなければならない状況でした。そんな場所で子どもの姿を見て停まってくれる車に、自主的にお礼を言っていただけです。

学校や親にも強制されたことはありませんが、みんな自然にやっていました。

情報を都合のいいように解釈して、変な指導はやまて欲しいです。

小さい子供ほどわかりやすくオーバーアクションで示すので会釈程度でも深くお辞儀をする。

長野県生まれですが、生徒、児童が横断歩道でお辞儀をするのは学校や親から言われてしているのではなく上級生がやっているのを下級生が真似てそれが受け継がれている。

上辺だけを見て書かないでほしいし、指導をしてほしくない。

長野県出身の人は、教育された訳ではなく、子供たち自ら頭を下げていたようです。

これは素晴らしいことだと思いますね。

「ありがとう」や「すみません」という感情は自然に出るからイイものだという気がします。

正直、法律で一旦停止が義務付けられているんだからお礼するように教育する必要あるの?って思ってましたが、こんな意見も。

朝の通勤路で横断歩道を渡った高校生たちがお辞儀をしていきます。

数カ月前に比べて断然止まる車が増えましたよ。ここで横断歩道の前で歩行者がいたら止まるのは当たり前~って唱えても一時停止する車は増えないのでは?

それに今は高校生の子もドライバーの立場になった時に運転手としての意識が違ってくるのではないかなと思っています。

この記事をアップしちゃう、筆者の気持ち悪さ。

ルール、規則がある事に関しては、感謝しなくてよいってことですか。ルール、規則、関係なく、何かしてくれたら、感謝しませんか。

んーむ、お辞儀をするのはとてもいいことだと思いますが…。

でも警察が教育しているのは、子供がお礼をすることで運転手に一時停止させることが目的なのですよね。

運転手に一時停止させるために子供を利用しているようにも思えるのです。

本来は運転手に対する交通教育と徹底した取締りで達成するべきもののように感じてしまうのです。

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