政治

女系天皇のダメな理由と問題点とは?女性天皇との違いは!愛子さまは?

~天皇家が存続してきたのはなぜ?~

令和と言う新時代の幕開けとともに、皇室に男性が少ないため皇位継承が途絶えてしまう懸念から、女性天皇女系天皇を容認しようという論議が再燃しました。

天皇の歴史については諸説ありますが、少なくとも645年の大化の改新で天武天皇が初めて天皇を自称してから現代まで続いてきたとされています。それ以前の天皇の歴史については神話の域を出ないものだそうです。

天武天皇以降、わが国は貴族や武士が国を治める時代を経て現代まで至りますが、その中でも天皇家は滅びることなく現在まで存続されてきましたが、日本国にとって「天皇が必要なのか」という議論もあります。「必要でない」という人は日本の歴史に対する重みを感じていない人が多いと感じますが、「絶対に必要だ」と言う人は重みを感じ過ぎなのかなと言う気もしています。

天武天皇

ただ、大化の改新以降現在まで天皇というものが維持存続されてきた理由は何なのだろうかという疑問は日本人皆が持ち続けているでしょう。それは、「いつの時代も天皇は国民の崇敬を受けていたために、権力を握った貴族や武士たちも天皇を亡ぼせば国民の反感を買うことを知っていたから」なのだと思います。

時の権力者たちは、「人民の反感を買わないために人民の前では天皇家を敬うふりをしながら上手に利用してきた」のだと考えられます。ということは、「天皇と言う存在は、太古の昔から人民の崇敬をうけながら日本国民の象徴として存続されてきた」のです。「象徴」と言う言葉が戦後の日本国憲法に初めて明記されましたが、これほど的を得た天皇を顕わす言葉はないのだろうと思います。

~「女系天皇論」の是非~

今、「女系天皇について是か非か」という論争がネットや各種報道でされていますが、女系天皇の意味を分かっている人は少ないと思います。これについて、竹田恒泰先生の話が分かりやすいので紹介します。

■男系継承とは家の領域の問題

男系継承は男女の性別の問題と勘違いされるが、そうではない。いうなれば家の領域の問題であり、男女は関係ない。男系継承とは「天皇家の方に天皇になってもらう」ことに尽き、それは天皇家以外の人が天皇になるのを拒否することに他ならない。

民間であっても、息子の子に家を継がせるのが自然で、娘の子たる外孫に継がせるのは不自然である。愛子内親王殿下の即位までは歴史が許すが、たとえば田中さんとご結婚あそばしたなら、その子は田中君であって、天皇家に属する人ではない。もし田中君が即位すれば、父系を辿っても歴代天皇に行きつくことはない、原理の異なる天皇が成立する。

民間ならば、継承者不在でも、外孫を養子にとって家を継がせることもあるだろう。しかし、天皇はそれをやってはいけない。継承者がいなくなる度に養子を取るようなことがあれば、伝統的な血統の原理に基づかない、天皇が成立することになり、それは既に天皇ではないのである。

なぜ天皇家が現代まで存続してきたのかということを考えれば、「女系天皇の是非を国民が決めるものではない」というのが私の考えです。

時代の変化によって、その時代の国民の意思で女系天皇を認めるとなれば、また時代が変わって女系天皇は間違いだったと国民が考えて女系天皇廃止となる可能性もあります。天皇は連綿と続いてきた国民の象徴であり、「将来においても継続して国民の象徴を維持していかなけばならない」と考えています。

天皇というのは、天皇という身分やその個人を指すのではなく、「日本の宝」であって、今では「象徴」という意味ですからその継承方法をその時代の国民の考え方によって良い悪いと言えるものではないのです。

その時代の国民の考え方によって皇位継承の伝統や規則を変えることができるのであれば、天皇は国の宝とは言えないのです。それは国民が作り上げたものとなり、国の宝、現代では象徴と呼べるようなありがたさも威厳もなくなってしまうと思います。

~電話調査に意味はない~

共同通信社が1、2両日実施した全国緊急電話世論調査によると、即位された天皇陛下に82.5%が「親しみを感じる」と回答した。「親しみを感じない」は11.3%にとどまった。皇室典範で「男系男子」に限るとした皇位継承を巡り、女性天皇を認めることに賛成は79.6%で、反対の13.3%を上回った。

との報道がされました。

通常の電話調査は、電話帳などを見て固定電話(局線)に電話するものだと思います。携帯電話ではないはずです。今の日本で固定電話を設置している家庭は高齢者だけの世帯または高齢者がいる世帯がほとんどです。ということはこの調査はほとんど高齢者による回答と言うことになると思います。高齢者の中には天皇に親しみを感じるという人は多いでしょうからは当たり前の結果でしょう。

また、女性天皇を認めるかについては、高齢者のほとんどが天皇の歴史について勉強し考えているとは思えません。愛子さまが天皇になることを想像して「いいんじゃないの」というくらい感じで回答しているのだと思います。そんなアンケート調査に何の意味があるのでしょうか?

~女性天皇を認めれば女系天皇の議論は必要ない!~

女性天皇は過去に何人かいました。有名なのは推古天皇持統天皇です。これら女性天皇は皇位継承者が幼かったり、皇位継承者が多くいて選ぶことが難しかったり、当時の権力者の意向だったりと理由は様々なようです。しかし、女性天皇を含めてすべて男系の血筋を引いているということが重要なのです。

推古天皇

女性天皇を認めれば愛子さまや眞子さま、佳子様も天皇に即位できるのですから、男性皇族がいないから皇室が途絶えるという問題は起きないのだろうと思います。そうなれば女系天皇の議論は必要なくなるのだろうと思います。ただ、現在の皇室典範では、皇位継承は「男系男子」に限るとされていますからこの法改正をしなければなりません。

この度の今上天皇の退位も特例法を作って無事に退位されました。次に「女性天皇を認めるために皇室典範を変えろ」と言うのであれば、先に述べた通り、「その時代の人がその時代の人の考えで決めるものではない」と言うことに反しますが、「過去連綿と引き継がれてきた男系天皇の歴史を簡単に変えてはいけない」うとい意味であり、この歴史と伝統が途絶えないようなものについてはやぶさかではないと思っています。

ですから皇室典範を改正すれば良いと思います。ただし、「女性が皇位継承する場合は、皇位継承者がない場合であって、皇位継承者が成人になった時点で行為を委譲する」という内容にして欲しいと思います。男性天皇がいない場合の一時的な継承ということです。

~女性天皇に夫がいてはならない!~

女性天皇を認めるときに重要なことは、その女性天皇には「夫がいてはならない」ということです。過去の女性天皇は全て「寡婦」または「未婚の女性」であったそうです。それがなぜなのかは分かりませんが、私はこう思います。天皇には皇后という妻がいます。皇后とはお妃を意味し、女性に使われる言葉です。しかし女性が天皇になればその夫は何と呼べば良いのでしょうか?法律を変えて名前を考えればよいという学者もいるそうですが、過去にはそのような呼び名はなかったのです。今後も無いほうが良いと思います。

眞子さまが女性天皇になった場合、小室圭さんが夫になることも考えられます。例が悪かったかもしれませんが、天皇になられた愛子さまの夫がどんな人か想像したくない気がします。よほどの男でないと国民から受け入れられないでしょう。

今後、女性天皇や女系天皇の議論がより活発になってくるあだろうと思いますが、一時の国民の感情や史実に基づかない考え方で決することだけはあってはならないと思います。

 

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