~宮川紗江選手の単独会見に世論は同調~
体操選手で、リオデジャネイロオリンピック代表選手の宮川紗江(18歳)が自身のコーチである速見祐斗コーチ(34歳)の暴力指導問題に端を発して、単独記者会見を開き、速見コーチの暴力は認めながら、体操協会副会長塚原光男(70歳)と体操女子強化本部長塚原千恵子(71歳)からのパワハラを訴えました。 世論は、18歳の女の子が会見を開き、体操協会のパワハラ体質を告発したことで、「こんな少女が言っているんだから本当だろう」という見方で、宮川選手の主張を世間は信用してしまいました。
日大アメフト問題の時もそうでした。奇しくも同じ宮川選手でした。坊主頭の若い宮川泰介選手が誰よりも先に一人で記者会見を開き、「監督やコーチの指示でやってしまった」と悪質タックルについて、真摯な態度で謝罪する姿を見て、世論は、「宮川選手は正直に言っている」「監督コーチが悪い」と決めつけました。
マスコミもそういう方向性で報道しました。当時、「真摯な態度で会見したからと言って、宮川選手の言うことが本当かどうか分からない」と考えながら報道を見ていましたが、最終的にはほぼ宮川選手の会見での話のとおりだったことが監督の音声データや部員らの話から分かってきました。
~池谷幸雄の暴走~
今回の宮川紗江選手の会見を受けて、マスコミの論調は、「塚原夫妻は悪だ」という論調で報道がされてきました。それを手伝ったのはオリンピックメダリストの池谷幸雄氏でした。この問題に関して、やはりオリンピックメダリストの森末信二(61歳)と共に頻繁にワイドショーに出演してぼろもうけしているらしいです。
氏名 池谷幸雄(いけたに ゆきお)
生年月日 1970年9月26日(現在47歳)
出身 東京都府中市
身長 170㎝
体重 61キロ
学歴 清風高校卒、日本体育大学卒
池谷選手は、宮川選手の告発に限らず、塚原夫妻のこれまでの採点方法や引き抜き行為などについての不満をワイドショーで暴露し、「私の後には、言いたくても言えない人たちがいっぱいいるんです」と訴えています。池谷氏は、バイキングに出演した際、速見コーチが宮川選手のために、体操協会の無期限登録抹消処分に対して裁判所に申請していた仮処分申請を取り下げた際の謝罪文を読み上げられた際に、号泣したことによって、ネット上で「大変な苦労をしてきたから分かるんだろう」「内情を知っているのに立場的に言えない悔しさだろう」などと池谷氏に同調した書き込みが多くありました。
池谷氏は、「今の体操協会を変えないといけない」「言いたくても、塚原夫妻がいる限り言えない人たちがたくさんいる」などと訴え続けて、ある番組では、
「塚原夫妻にまだ権力があるので、話すのは怖いでしょうね。辞任ではなく、永久追放までしないと何も言えない」
と言ってしまいましたが、この件にに関してはその後、「言い過ぎた」と謝罪しています。
また、池谷氏は、
「大会を前にしたこの時期に速見コーチのパワハラを誰が通報したのか。千恵子氏しか考えられない」
とまで言ってしまったのです。しかし、速見コーチの宮川選手へのパワハラを体操協会に告発したのは、宮川選手がスポンサー契約を結んでいた株式会社レインボーという日本体操協会加盟の体操教室を運営する会社であることが報道されました。池谷氏は、「この大事な時期に告発したのは、千恵子先生しか考えられない」と発言したことについても番組内で謝罪していました。
池谷氏はなぜ、ここまで暴走とも言えるような発言を続けてきたのでしょうか?池谷氏は、速見コーチとも親しい関係にある様子で、速見コーチから聞いたとは言わないまでも速見コーチの考えなどを代弁しているところも見受けられます。
~体制派と反体制派の争いか?~
現在の体操協会は、二木英徳会長が体操の素人で、ほぼ塚原夫妻が牛耳っているというのが池谷氏や森末氏の言い分です。確かに宮川選手の会見後、田中理恵元選手など、宮川選手に同調する選手も出てきましたが、見ている限り、現体制派と反体制派の争いのようにしか見えません。
宮川選手18歳の単独記者会見ということになっていますが、その後ろには、宮川選手をそそのかした人たちがたくさんいるような気がします。その証拠に宮川選手の会見直後から、反体制派の急先鋒となっている池谷氏や森末氏がワイドショーに毎日出演するようになって、現体制の転覆を狙っていることは明らかです。
池谷氏は、ワイドショーで発言する度に、「言いたくても言えない人たちがたくさんいる」と言いながらそれが誰なのかも言わない。既に宮川選手が一人で体操協会を批判しているのに、現体操協会に批判的な人たちは表に出て来ない。本当に将来の体操界のことを考えて現体制転覆を考えている人たちがたくさんいるのであれば、どんどん表に出てきて訴えれば良いと思います。
~本当の改革を行うべき~
日本ボクシング協会は、山根会長独裁体制を壊すために役員や元選手ら333人の告発によって山根会長と理事全員を辞職に追い込み、改革に成功したのです。池谷氏はテレビの出演料を稼ぐのではなく、元選手たちや日本体操協会の中で、現体制に不満を持っている仲間を集めてスポーツ庁に告発するなど本当の改革を行っていくべきではないでしょうか。
池谷氏だけが毎日の様にワイドショーに出て言っている、「私の後ろにはたくさんの人たちがいる」という言葉は、後ろにいる人たちが誰なのかを明らかにしない限り何の意味も持たない言葉だと思います。
体操協会側は宮川選手の告発を受けて第三者委員会を発足させて調査し、10月25日開幕の世界選手権大会までに事実解明を目指すとのことですが、東京オリンピックはもう2年後です。急げ!