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西尾市の副市長がスギ薬局の会長にワクチンを優先接種!告発は誰&不買運動!

~不買運動へ!~

愛知県西尾市で、大手薬局チェーン「スギホールディングス」の会長とその妻のワクチン接種を優先的に受け付けていた問題は考えさせられることが多い。

テレビやネットでは、ほとんどがステレオタイプよろしく

”上級市民か!” ”市民は平等だ!” ”公務員は公平に!”

などと批判しており、スギホールディングスの不買運動にまで発展しそうだ。

~何が悪い?!~

4月12日から会長の秘書から「2人のワクチンを早く打てないか」と市の担当部署に何度も要望があり当初は断っていましたが、担当の健康福祉部の部長と近藤芳英副市長が相談したうえで便宜を図る判断をしたということです。

担当職員が便宜を図ったのではなく、市の副市長と部長が相談、検討した上で決定したのだ。

市長や副市長の家族を優先させたというのであれば問題であろう。

そんな話ではない。

副市長らはなぜ便宜を図ろうとしたのだろうか。

関係者によると、市はスギHDからスポーツジムの無償提供を受け、高齢者らの健康や福祉のために傘下のスギ薬局とは包括連携協定を結んでいる。近藤副市長も「これまでも様々な形で支援してもらっており、何らかの形でお返しできないかと思った」と本音を漏らした。

スギ薬局は従業員6000人を抱える地域密着型の店舗運営をしているという。

会社やその従業員を含めると西尾市やその近隣市町村にも納税という意味では多大な貢献をしているのだろう。

しかも高齢者らの健康福祉面でも貢献しているという。

西尾市からすれば感謝しても感謝しきれない会社だろう。

スギ薬局側からすれば、「これだけ市に貢献しているのだからそれくらいいいだろう」という軽い気持ちだったのだろう。

「優先的に打てないか」と優先接種について圧力をかけたスギ薬局会長及び秘書らの行為は侮蔑すべきものであることは間違いない。

しかし、市からすれば

たった2人先に打ってもらうだけだから市民に迷惑はかけないだろう。

と考えたのだろう。

実際、この2人を優先したとしても誰にも迷惑はかけないはずだ。

どの記事を見てもスギ薬局については「西尾市に多大な貢献」と書かれているし、市は、「地域貢献への恩返しとして便宜を図った」とも言っている。

日頃から恩恵を受けている市民もそんなことは関係なく感情的に腹を立てて”優先接種”が表に出れば批判抗議するのだ。

日頃、恩恵を与えてくれている者に対しても感謝の気持ちを抱くことができない市民。

「いつもお世話になっているスギ薬局さんなら、どうぞどうぞ」とはならないのだ。

市民は誰よりも自分たち個人を優先しようとする。

自分を差しおいて人が優先されることには腹が立つのだ。

「日頃の恩に報いよう」と市の偉い人2人で考えたのだ。何が悪いのだろう。

”上級市民”でもあり、西尾市民に恩恵を与えてくれている”優良市民”でもある。

~高齢者優先も差別!~

法の下に平等”などと言っている人たちは、なぜワクチンの”高齢者優先”に腹を立てないのだろうか?

国は、”高齢者のコロナ死亡割合が高いから”という理由で高齢者を優先しているのだが、コロナ死者の中にはコロナが直接の死因でない人たちも多く含まれている。

今日、

京都で一人暮らしの20代男性がコロナに感染し、入院できないまま自宅で死亡した

というニュースが報じられた。

この男性が早くワクチンを接種できていれば死ななくて済んだかもしれない。

”1人の命より百人の命が大事だ”という考え方からすれば正しいのかもしれないが、この男性が自分の子どもや兄弟だったとしたらそんなことが言えるのだろうか?

高齢者優先接種はワクチンの日本人に対する”治験”にもなる。

体力のある健康な若者から接種して”治験”を行うべきだったのではないかとも思う。

また、経済活動を回すためにも飲食店の従業員など不特定多数の者と接する業務に従事する方に優先的に摂取するべきではないかという考え方もある。

”高齢者優先接種”だって実は”年齢差別”なのだと思う。

~地方公務員法違反!~

この問題が明るみに出たきっかけは内部告発を受けて報道機関からの指摘でした。

問題はここである。

スギホールディングスのやったことは恥ずべき行為だが、彼らも市民であり、優先接種を持ち掛けた事実も”市民の個人情報”である。

地方公民法第34条第1項

職員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、また、同様とする。

いわゆる公務員の”秘密を守る義務”である。

罰則は、1年以下の懲役又は3万円以下の罰金である。

情報を知り得たのは市の健康課の職員だろうが、誰がこの個人情報をリークしたのか。

このように市民の情報をマスコミに流す市職員がいることの方が問題ではないだろうか?

スギ薬局の不買運動がこれから始まる可能性は高い。

もし不買運動でスギ薬局に大きな被害が出れば、スギ薬局側は内部告発者を刑事告発すべきだろう。

市が断固として断れば表に出ることのなかった問題である。

市が優先接種を承諾したことで正義感の強い職員がリークしたのだろうが、方法が間違っている。

正義感からの行動であるならば上司に直訴すべきであろう。

それができないなら”公益通報制度”を利用するべきだったのではないだろうか。

この事件は問題が多い。

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