~生着替えのアリーゼ・コルネ選手~
アリーゼ・コルネ(Alize Cornet フランス)選手は、28日、全米オープンテニスで、ヨハンナ・ラーション選手(スウェーデン)との試合中、シャツを前後逆に着ていたことに気づいて、観衆を前に、コート内で生着替えしたことがニュースになりました。この行為に対してクリスチャン・ラスク主審が警告したところ、コルネ選手は「何も悪いことはしていない」と反論しました。
名前 アリーゼ・コルネ
生年月日 1990年1月22日
出身 フランス・ニース
身長 172.7㎝
体重 63㎏
職業 女子プロテニス選手
ランキング 31位
~全米テニス協会が謝罪?~
そして、30日、全米オープンテニスを主宰する全米テニス協会は、(USTA)は、コルネ選手に警告を与えてしまったのは間違いだったと謝罪しました。その内容は、次の通りです。
すべての選手はコートサイドでウエアを交換することが許されており、これは規則違反とは見なされない。コルネ選手について規則違反とした昨日の判断を申し訳なく思う。再発防止に向け、すでにポリシーの見直しを行った。
~セクハラと差別を都合よく使っている~
コルネ選手が警告を受けたことについて、ネット上でも批判が殺到しました。「男子選手が着替えても問題がないのに女子選手が着替えることは許されないというのは性差別だ!」だという趣旨の批判が主でした。
通常、女性には女性特有の羞恥心があり、男性に発しても問題にならない言葉が女性にとってはセクハラになり、男性がスキンシップで女性に触っただけでセクハラと訴えるケースも多々あります。
今回の様に、女性が試合中に時間が無いからといって急いでシャツを脱ぎ、ブラジャー1枚になった姿を、観衆に見せる行為。これはテニスのマナー上、良くないとして審判が警告したのです。おかしくないですか?女性が自分たちの都合でセクハラと差別という言葉を選んで使っているとしか思えません。
テニスにはサーブを打つ選手が、時間内にサーブを打たなければ反則になるというルールがあります。もし、コルネ選手が主審に対して「服を着替えたい」と申し出て、主審が「急いでコート内で着替えて」と言った場合、どうなったでしょうか?主審の言葉に従ってコルネ選手が観衆の前で生着替えしていたら、これこそ大問題になっていたでしょうね。「セクハラだ!」と世界中から審判に対する批判が上がっていたでしょう。
~コルネ選手は恥ずかしがった!~
でも、女子選手自らが着替えてしまった場合、「おい、ちょっと待て、場所をわきまえろ」と主審が怒って注意をすることが批判されることなのでしょうか?これを差別だと批判する女性たちは、人前でブラジャー1枚になって恥ずかしくなく着替えることができるのでしょうか?
コルネ選手もコートの外に出て、コートに背を向けてフェンスに向かって着替えたのです。それは恥ずかしいという気持ちや、たくさんの人に見られてはいけないという思いがあったからの着替え方であったはずです。
男子選手は上半身裸になって自由に着替えるくせに女子選手がブラジャー1枚になって着替える行為が警告を受けるのは差別だという批判をするのは間違っています。男子選手は恥ずかしくないですから人に見られないように着替えたりはしません。
男子と女子はそもそも体のつくりも違い、見られて恥ずかしいと思う部位も違うのです。そもそも男子と女子は、神様が男子と女子の外観や役割を区別するために違うように作られたのです。ですから当然に羞恥心を抱く感情も違うのですからそれを差別と考えるのはおかしな考え方です。
~ルールに従うのは当然のこと~
全英オープンと呼ばれるウィンブルドン選手権でも男子も女子もウェアなど、外から見える部分は白でなくてはならないと決められています。白色のウェアは汗をかけば透けて見えますし、男子は別として、女子にとっては恥ずかしいと思うこともあるのではないでしょうか?
また、女子選手が黒いブラジャーをつけていたことで注意を受けたこともありました。これに対する抗議は聞いたことはありませんが、コルネの生着替えを差別と言うのならば、ウィンブルドンの服装規定だって差別ということになるのでしょう。しかし、これは、ルールで決められたものなのですから、出場しようとする選手にはルールに従う義務があります。
コルネの場合も女子選手がコート内で着替えることがルール上禁止されていたのであれば、これに従うのが当然ですし、ルールが男女差別というならばそんな試合に出なければよい話です。スポーツのルールで男女差別と疑われるようなことは多々あります。ビーチバレーボールの女子のウェアは、水着で、ショーツは横幅7センチ以下となっていたり、柔道でも女性は柔道着の下にシャツを着用しなければなりません。これはルールですから、ルールに対して偏見だとか差別だとかいうことは間違っているのではないでしょうか?
~場所をわきまえろ!~
今年の全仏オープンで、セレーナ・ウィリアムスが着用した真っ黒のキャットスーツ。ボディラインがまる分かりのコスチュームでした。これに対してフランステニス連盟のベルナール・ジウディセリ会長が、「セリーナの今年のウェアは今後容認されない」として今後、キャットスーツを全仏オープンで着用することを禁止したのです。何でもかんでも女性差別だという人達には、ジウディセリ会長が言った
ゲームと場所に敬意を払うべきだ
という言葉を考えて欲しいと思います。
コルネ選手のとった行動は、「スポーツブラで、一般的な下着とは違う」という考え方もあるでしょうが、それは見せられた観客側がどうとらえたかの問題であって、見せた側が一方的に断じることではないと思います。主審も、「場所をわきまえなさい、神聖なコート内ですよ。観客には少年や少女もいるでしょう。」と言いたかったのかも知れません。
主審がコルネに警告した行為を差別だと批判した方々は、女性の権利を考える前に、それを見せられた周囲の人たちに対する配慮を忘れてはならないのではないでしょうか?残念なのは、批判に負けて、全米テニス協会が謝罪したことです。ルールはルールだとなぜ言ってやらなかったんでしょうか?!主審が悪者になってしまいました!