事件

川崎市立稲田小学校のプールの水を5日間出しっぱなし!教諭に賠償を抗議!

~教員がこんな業務まで?!~

川崎市の小学校でプールの水を5日間出しっ放しにしたという事件。

無駄にした水道料金が190万円に上るという。

このような水出しっ放し事件は全国的にたまに起こっているのだが、教諭の責任として片づけて良いのだろうか?

自動的に止まる装置がないのか?

川崎市は30代教諭のミスとして、50代校長とこの教諭に過失があったとして半分の95万円の損害賠償を請求したという。

川崎市立稲田小で5月、25mプール約6杯分の水が出しっ放しになるミスがあり、市が8月に男性教諭と校長に水道代95万円の損害賠償を請求したところ、市側に約120件の抗議が寄せられたことが29日、分かった。福田紀彦市長は「関係ない市民が負担するのかということになる。公務員は過失への責任を負う」としている。

市教委によると、教諭は5月17日、プール開きに向け注水を開始。ろ過装置の警報音が鳴り、音を止めるため電源ブレーカーを落とした。約6時間後に水を止めたつもりだったが、ブレーカーが落ちた影響でスイッチがきかず注水が継続。教諭は気付かず、5月22日に別の職員の指摘で判明した。

教諭は警報音を止めるために電源ブレーカーを切ったことで水を止めるためのスイッチが作動しなかった。

教諭は電源ブレーカーを切ることによって、出している水が止まらなくなることを知らなかったのだろう。

通常、大きな施設にはビルメンテナンスのための係員がいるはず。

学校では用務員と呼ばれる人がいて、このような作業をするのだろうと思う。

だが、この学校ではこのような業務まで教員に任せていたということには疑問が残る。

~5日間も気づかなかった?!~

川崎市によりますと、「個人に賠償させるのはかわいそう」とか「教員になる人がますます減るのではないか」といった意見が多くを占め、市の判断に賛同する意見はおよそ1%から2%ほどにとどまるということです。

川崎市福田紀彦市長「教員不足を助長するという話と、賠償の責任を誰が負うのかというのは全く別の話であります、納税者である市民に対する責任でもあるということは間違いないことですので」

大きな疑問は、プール開きのために水を出していたのなら、5日間プール開きが行われなかったのはなぜか?

そして、プールに水がたまっていないことに他の教諭は5日間もなぜ気付かなかったのか?

こういったことを考えると校長と教諭2人だけの責任ではないような気がする。

教頭や他の教諭たちも連帯責任ではないだろうか?

福田市長は、教員不足の助長とは別の問題と断じているが果たしてそうだろうか?

こんな業務まで教員に押し付けてミスしたら賠償請求されるなんてやってらんない!

と考える人だっているだろうから全く別の話ということとして片づけるわけにはいかないだろう。

~重大な過失か?!~

190万円の水道料金を支払わなければならないのは仕方がないが、被害者は誰か?

川崎市民だ。

だとすれば、国家賠償法に基づいて川崎市民が川崎市に賠償請求しなければならない。

国家賠償法であれば一旦は市が賠償して公務員である教諭の行為が「重大な過失」と認定されれば求償権に基づいて教諭が一部賠償することとなる。

プールに水をためる行為は国家賠償法にいう「公権力の行使」には当たらないため、川崎市は民法に基づいて教諭らに半額を賠償請求したのだろう。

しかし、教諭の行為が重大な過失に当たるか否かということは大きな問題だと思う。

教諭らが賠償を拒否して裁判になれば「重大な過失」に当たるか否かが争われるだろう。

市側に120件の抗議が寄せられたという。

教育関係者らが多いそうだが、川崎市民以外にも抗議をしてきているだろう。

裁判以外で教諭らを救うためには数多くの川崎市民の署名を集めるほかないが、難しいだろう。

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