~リークしたのは誰?~
自民党崩壊寸前とまで言われている「裏金キックバック問題」。
この件は日本共産党機関紙しんぶん「赤旗」が報じ、共産党と関係の深い神戸学院大学教授上脇博之氏が収支報告書を丁寧に調べて不記載があることが分かり検察に告発したという。
しかし、数字が合わないだけでは検察も捜査は困難。
誰か内部の者からの具体的な情報がなければ家宅捜索などの強制捜査まではできない。
それが誰なのかというのは、報道が続くうちに徐々に明らかとなってきた。
多くのコメンテーターが「なんであの人の名前だけ出てこない」と言い始めた。
安倍派の中で事務総長を経験した人たちの名前が上がる中で何でこの人の名前は出てこないのか?
ああ、あいつか?
安倍派の親分になりたがってたけど誰からも相手にされなかったあいつか。
森喜朗に土下座したが追い返されたという話もあったなぁ。
誰もが怪しいと思う奴がいる。
~下村博文?!~
辛坊治郎(67)がラジオ番組の中で政治ジャーナリスト田崎史郎(73)にその名前を挙げて質問した。
辛坊氏が「一つ大きな疑問持ってるんですよ」と語り「安倍派で名前が挙がってるのは松野、高木、世耕、萩生田、西村、塩谷。いわゆる安倍さんが亡くなられた後、集団指導体制に入りましたよね。集団指導体制の安倍派のリーダーの皆さんですよね」と今回の問題で名前が挙がっている人物を列挙した。
その上で「時効になっていない5年分を遡ると、5年前の安倍派の事務総長って、ここに名前が挙がっていない下村博文さん。下村さんが当時、事務総長だったんでこの件に関しては少なくとも知らないはずない。キックバックした側として。今回、一切報道で名前が出てこない。どういうことですか?」と田崎氏に疑問をぶつけた。
田崎氏は「それが不思議なんですね」と辛坊氏の疑問に同調。「事務総長をやっていれば流れはある程度、掌握されていたと思う。今の派閥の事務局長は東京地検特捜部に対して、事務総長に報告していたと認めているんですね。なのに下村さんの名前だけが出てこないのは不思議」とうなずいた。
みんなが思っていた”下村博文”の名前が出た。
田崎は”不思議”と言っているが、実際は分かっているのだろう。
2018年から2022年までの安倍派の事務総長は、下村博文、松野博一、西村康稔22年8月からは高木毅。
下村氏が2018年からいつまでやっていたのかは不明だが、政治資金規正法の不記載罪は時効が5年だから下村氏の立場は微妙である。
氏名 下村 博文(しもむら はくぶん)
生年月日 1954年5月23日(69歳)
出生地 群馬県群馬郡
最終学歴 早稲田大学教育学部社会科卒業
現職 衆議院議員、清和政策研究会顧問
当選回数 9回
安倍晋三元首相が亡き後、清和政策研究会は、会長を誰にするかで紛糾したが、結局”集団指導体制”ということになった。
会長になろうとしていた塩谷と下村氏。
塩谷氏が集団指導体制の座長に就いたが、下村氏は執行部から外され顧問に追いやられた。
下村氏の心中は穏やかではないだろう。
~司法取引?!~
下村氏は会長になるため、今でも安倍派に影響力を持つ森喜朗元首相(86)を訪れて、
森氏に土下座までして、2千万円を提供しようとした
という記事が週刊誌に載った。
下村氏は、もう自民党で力を誇示することは不可能となった。
次の選挙には出ないという話まで出てきた。
自民党内でも「下村氏が司法取引を利用しているのではないか」との話が出ているらしい。
2018年から日本でも導入された司法取引制度。
捜査に協力する代わりに不起訴にしてもらったり求刑を軽くしてもらう制度だが、下村氏の時効は微妙だ。
時効は起訴されるまでの期間だから年が明けていくらかの期間が過ぎれば下村氏の時効は成立する可能性は高い。
検察との協議でそのあたりについては話がついているのかもしれない。