~東京オリンピック招致汚職でフランスが捜査!~
フランスのAFP通信や有力紙「ルモンド」は、JOC=日本オリンピック委員会の竹田恒和会長に関して、来年の東京オリンピック・パラリンピックの招致をめぐる汚職に関わった疑いでフランスで刑事訴訟の手続きが取られていると伝えました。
AFPは司法関係者の話として、竹田会長が招致をめぐって200万ユーロ(およそ2億5000万円)を支払った疑いがあると伝えています。
と報じられました。
2013年9月7日、アルゼンチンのブエノスアイレスで開かれた国際オリンピック委員会(IOC)で、2020年夏季東京オリンピック開催が決定し、日本中が歓喜に包まれました。その先頭に立っていたのがJOC会長の竹田恆和会長でした。
氏名 竹田 恆和
生年月日 1947年11月1日
~既に捜査は開始されていた!~
覚えているでしょうか?およそ2年前、既にフランス検察はJOCについて捜査を開始していたのです。
2016年5月、日本の銀行から2013年7月と10月にオリンピック招致の名目で、国際陸上競技連盟(IAAF)前会長のラミン・ディアク氏の息子に関係するシンガポールの銀行口座に2億2300万円の送金があった
と報じられました。この疑惑を発表したのがフランス検察当局だったのです。
これに関し、日本のメディアでも多数報道されましたが、竹田会長は、衆議院予算委員会に参考人として出席し、
正式な業務契約に基づく対価として支払ったと疑惑を完全否定しました。
疑惑の概要は、
シンガポールにあるブラックタイディングス社の代表イアン・タン氏にコンサルタント料として2億円超を支払っていたのです。このイアン氏が国際陸連前会長であり国際オリンピック委員会の選考委員も務めていて、強大な力を持つラミンディアク氏の息子と深く関わっていたため、この金がブラックタイティングス社を通じて賄賂として送られたのではないか
というものでした。
ブラックタイディング社の入る公営住宅
竹田会長は、「同社と選考委員の息子との関係を知らなかった」と突っぱねていたのです。また、同社は、汚いボロアパートの1室で登記されており、ペーパーカンパニーという疑惑も持たれましたが、竹田会長はこれについても完全否定しました。
しかし、2億円という額は、コンサル料としては高額すぎ、ブラックタイディングス社への支払いは9500万円と1億3500万円の2回に分けて振り込まれていたのですが、後者の支払いは、東京オリンピック開催が決定した後のことだったというのです。
ラミン・ディアク氏
コンサル料というのは、ある分野において、専門的知識を有している者に対して相談し、その助言を受けた対価として支払われるものですから開催決定前に助言を受けていた対価として事後に支払われても決しておかしいと断定できるものではありませんが、マスコミではこの点について、「おかしい、成功報酬ではないか」と評価するコメントが多かったのです。
竹田会長は、
ブラックタイティングス社は実績がいろいろあり、決してペーパーカンパニーではない。2015年に北京で開かれた世界陸上のコンサルタントなどを務めている。1回目の支払いは国際ロビー活動を効果的、効率的に行うため、コミュニケーション戦略の確立、IOC委員の動向、周辺情報の収集を依頼した。2回目の支払いは勝因分析を委託した
と説明していました。
~なぜフランスなのか?~
武田会長は、7日、東京都内で仕事始めの挨拶を行い、
競技団体にガバナンス(統治)、コンプライアンス(法令順守)を徹底させ、不祥事を二度と起こさないよう策を講じていく
と述べたばかりでした。
この決意を表明して4日後、竹田会長自らが捜査の対象になってしまったと報じられたのです。しかもフランス検察からです。東京オリンピック招致の候補は、スペインのマドリードとトルコのイスタンブールでした。3市の戦いだった訳でフランスは関係ありませんでした。
ブラックタイティングス社はシンガポールの会社です、なぜフランスなのかは分かりませんが、IOCの本部はスイスローザンヌにありフランスとは近く、IOCの公用語がフランス語と英語だそうで、フランスが深く関係しているようです。
考えられることは、フランスがオリンピック招致に絡むIOC委員の身辺捜査をしていて、またはフランスがある捜査の過程で、JOCからIOC委員の周辺者に大金が振り込まれていたことを認知したのではないかと考えられます。しかし、その後は捜査が進展した状況は見受けられませんでしたが今になって捜査を開始したというのです。
~カルロス・ゴーンの敵討ちか?!~
明らかに日産自動車前会長のカルロス・ゴーンの逮捕勾留に対する仕返しという構図が透けて見えます。ゴーンは金融商品取引法違反の起訴後に特別背任で逮捕され1カ月以上にわたり勾留されています。フランスではこの日本の長い身柄拘束に関して反発しています。
またゴーンは今でもルノー社の会長です。また、フランス国がルノー社の株を15%保有する大株主です。ルノー社はフランスの国策会社なのです。ルノー社が日産と手を切ればルノー社は傾きますからフランスはそうなって欲しくないのです。
フランスでは日産を立て直したのは、ルノー社から派遣したゴーンのおかげだ。ひいてはフランスのお陰だという自負があるのです。その日産がゴーンを切り、ルノーまでも切ろうとしているのですからフランスとしては指をくわえて見ているわけにはいかなかったのでしょう。
以前、竹田会長の汚職疑惑を捜査していたフランス検察はこれを掘り起こし、日本に対して一矢報いてやろうと考えているのか?それとも竹田会長を起訴し、司法取引的なことを目論んでいるのかも知れません。
~竹田恆和は、皇族である!~
竹田恆和と言えば皇族です。現天皇のはとこにあたり、明治天皇の玄孫(やしゃご)としてテレビのコメンテーターなどで活躍している竹田恒泰の父親で、明治天皇のひ孫になります。竹田会長の父親である竹田宮恒徳王もJOC会長でした。竹田会長も2001年から現在まで長きにわたりJOC会長を務めています。また、馬術のミュンヘンオリンピック日本代表でもあるのです。
フランスはこの様な竹田会長の肩書きから、日本国にとって重要な人物であることを熟知し、カルロ・スゴーンの人質として身柄拘束まで考えているのではないでしょうか?竹田会長が日本にいる間は、フランス検察が逮捕することは難しいでしょうが、一旦海外に出てしまえば、ファーウェイの孟晩舟CFOの様に逮捕されてしまう可能性は否定できません。
フランス検察の捜査がどこまで進んでいるのかは分かりませんが、JOC会長という役職柄、海外に行くことは避けられないでしょから、今後、日本の旧皇族がどこかの国で逮捕されるかも知れません。
それどころか、東京オリンピックが中止になるかも!!