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広島県警で消えた8500万円を内部補填!広島中央警察署盗難事件の犯人は?

~消えた証拠品8500万円事件~

2年前、広島中央警察署の会計課の金庫から証拠品の現金8572万円が盗まれた事件で、県警は幹部や職員互助会など内部で資金を集め、補填することを決めたと報道されました。

この事件を覚えているでしょうか?

2017年5月8日、広島中央警察署の会計課長が、署1階の会計課金庫を調べたところ現金が消えていることに気づいた。会計課長が最後に現金を確認したのは3月15日だった。会計課長はこの日、金庫の鍵を入れていた机の引き出しのカギ穴が壊されていることに気づいた。この現金は、詐欺事件の証拠品として押収されたものだった。

これが事件の流れです。警察署内で発生した盗難事件として大きく報じられましたが現在まで犯人は未検挙のままです。

~8500万円を押収された詐欺犯人が賠償請求!~

昨年4月、この現金をめぐり、現金を押収された詐欺罪の男性被告人が「この現金は事件とは無関係だとして、警察が適切に保管する注意義務を怠った」として、全額の賠償を求めた訴訟の判決もありましたが、当然広島地裁は、男性の訴えを棄却しました。

詐欺で高齢者らから騙し取った現金を、警察が失くしたから返せと訴えたのです。裁判官は「捜査機関は返還義務を負わない」と判断し、「被告人の請求権を侵害したとは言えない」と結論付けました。この現金は、捜査が終結して被害品であることが判明すれば被告に騙された被害者たちに返還されるものなのです。それを被告人が返せとはお笑いです。

~事件の詳細調査!~

事件の詳細をネットで調べてみると、会計課はゴールデンウィーク中の3~5日にかけて市内でのイベントでの遺失物の取り扱いが頻繁になるため、会計課のドアを施錠せず、だれでも課内には入れる状況だったそうです。当然金庫ですから鍵とダイヤルで開錠しなければなりません。鍵を手に入れた犯人はダイヤル番号を知っていたということになります。

通常、どこの会社でも転勤などがあり、金庫の管理者が変わるため、ダイヤル番号を忘れたら、開錠できないため、番号をメモしておきますがそんなものがあったのかどうなのか、なければそのダイヤル番号を知り得るものの犯行ということになります。

まず、会計課への一般人の侵入は難しいということです。庁舎の正面玄関を入り一番奥の会計課へ行くには、昼間は交通課員が勤務しており、夜間は、当直の警察官が勤務している前を通過しなければならないそうです。しかし、関係者用の裏口もあるということです。

また、会計課のドアの鍵は夜間・休日は当直員が保管しているということです。会計課員がいない時に急に必要になった物品があれば、その鍵を使って課内に入り、物品を調達することもできたそうですから考え方によっては入ろうと思えば誰でも入ることができたということになりますね。

ただ、会計課長の机の中に金庫の鍵が保管されていたことを知る人物は限定されていたそうです。しかし、会計課長も執務中に金庫を開けることがあったでしょうから、警察官や職員の前で鍵を開けたこともあったはずです。そう考えれば限定的というのは怪しく、案外、誰でも知っていたのではないかと考えられます。

~内部犯行と断定!~

机の引き出し壊されていたというのはどのような状態だったのでしょうか?バールで引き出しをこじ開けたのであれば誰にでもできるのですが大きな音がします。ネット上では鍵穴が壊されていたというのです。鍵穴を壊して引き出しを開けるとなれば鍵師のような鍵の知識がないと開けるのは困難だと考えられます。この点が不思議なところです。

8500万円の現金は重たいのですが、大きさはどうでしょう?新札の100万円が1㎝といいますから、縦に積み重ねれば85㎝以上。新札ではないでしょうから1mにもなるはずです。

ただバラバラにバッグに入れれば男性一人で運び出すことはできます。当直の警察官が気づかないでしょうか?警察署の当直は、忙しい時は、沢山の来訪者があったり、事件が起きたりすればそれに集中し、常に庁舎内の監視を続けるということは困難な場合が多いそうです。

警察署に外部から侵入して机の引き出しの鍵穴を破壊して、金庫の鍵を取り出し、それを金庫に差し込み、ダイヤルを合わせて開錠する。そして、現金をバッグに詰め込み、そのバッグを庁舎外に持ち出すということは一般人には至難の業です。

これが警察官や職員ならばバッグを外に持ち出すのは簡単だそうです。当直員は警察署に宿泊するので、着替えや寝間着、洗顔用品などを大きなバッグに運び入れて勤務に就くそうですから、警察官が大きなバッグを抱えて庁舎内をうろつき、自分の車両に積んだり、その振りをして外部に運び出すことは簡単にできるそうなのです。職員でも夜間遅くまで勤務することもあって、いちいちバッグを持っていたかなどは気にしないそうです。

こうなれば当然、内部犯行説ということになります。広島県警も内部犯行と考えて捜査してきたそうです。ただし、警察内部の者と一般人が共犯であることももちろん考えられます。

~聴取を受けていた捜査員が死亡?!~

広島中央署にはどれくらいの警察官がいるのか分かりませんが、大きな警察署ですから300人位はいるのではないでしょうか。

しかし、会計課の金庫の中に押収品の現金8500万円が保管されていることを知っている警察官は、幹部の他、事件を担当した課の警察官くらいで、それほど多くはないはずです。これだけの大金を押収した事件ですから、県警本部の捜査員も捜査に関わっていたはずですから、この捜査員も知っていたはずです。

実際に、この事件で事情聴取を受けていた広島県警の捜査員が1人亡くなったという記事を見つけました。年齢は30代後半だそうです。自殺ではないということです。

たまたま死亡したのでしょうか?仲間からの口封じに殺されたとすると、当然ニュースになるでしょうからそれはないはずです。自殺でもなく他殺でもなく、亡くなったというのであれば、事故か?若しくは追い詰められたために精神的な理由から大病を患ったのか?分かりません。広島県警は死因を公表していません。

広島県警は現職、退職警察官約600人から事情を聴き、ポリグラフ検査(うそ発見器)なども行ったそうですから、亡くなった警察官は怪しいという反応が出のかもしれません。そうでなければ事情聴取は簡単に終わったはずです。このことを中国新聞が報じたのが事件が発生した年の10月でした。

~なぜ、今、警察内部で補填なのか?~

そして、今になって盗まれた現金を警察内部で補填することを決めたのです。重要参考人が亡くなったため、これ以上の捜査の進展が望めないと考えた結果なのでしょうか?互助会や警察共済組合そして、退職警察官の会など組織はありますが、それほどの大金をポンと出すとは考えられません。

そして、警視や警視正からお金を集めるというのです。広島県警の警察官は約5100人ですから、警視や警視正を合わせても100人程度でしょう。10万円ずつ集めても1千万円です。かなりの出費になるようです。

事件が発生した当時、他の警察署にいて全く事件と関係の無かった警察官までもがお金を徴収されるのでしょうか?こんなことを県警が決めて、皆が納得するとは考えられませんが、そこは絶対的な権力をもつ警察本部長が命令すればみんな言うことを聞かざるを得ないのでしょう。警察官たちの将来や配置などもありますから、こんなことで冷や飯を食わされるよりはお金出したほうが良いと考えるのでしょうかね?

 

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