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太陽光発電の売電価格の推移!2019年問題とは!メリットやデメリットは?

~家を建てる時に太陽光発電設置を勧められて~

約15年前に一戸建て電化住宅住宅を建てました。当時、住宅業者から「太陽光発電をしませんか?発電した電気は自宅で使えますし、余った電気は売れますよ?」と勧められました。当時はまだ、太陽光発電というものはそれほどポピュラーではありませんでしたから興味は持ちました。「国からの補助金も出ます。」などと勧誘されました。

しかし、当時は300万円くらいの費用がかかるという話でした。それでも住宅会社は「補助金もでますし、10年くらいで元が取れてその後は利益になる」などと説明していました。

「うまい話には落とし穴がある」と言いますからよく考えてみました。300万円と言えば、1ケ月3万円の電気料金の場合、1年で30万円ですから、約10年間分の電気料金と一致します。ということは「300万円もあれば、10年間電気代無料で生活できるじゃないか」と考えるようになり、それなら、300万円も出して太陽光発電を屋根に取り付けるのはもったいないと考え住宅会社の勧めを断りました。

~2019年問題とは~

その後、2009年11月に余剰電力買取制度が始まりました。それ以前に太陽光発電をしていた人も1キロワット48円という高額で買い取ってもらえるようになったのです。それまでは1キロワット24円でしたから倍に跳ね上がったのです。この頃には「やっておけばよかったのかな」と後悔したものです。10キロワット未満の発電量の場合は、約10年間48円で買い取ってもらえたのですが、10年後は24円台に戻るという話でした。

しかし、実際には10年経過した方は、なんと11円くらいの価格まで落ちるそうです。2009年11月に太陽光発電を設置した方は2019年11月からは余剰電気を11円でしか売れないのです。この影響を受ける方が全国で56万件に及び多くの方が影響を受けるために「2019年問題」と呼ばれるようになったそうです。

48円が11円になるんですよ。4分の1の価格です。太陽光発電を設置しなくてよかったと思う今日この頃です。

ただ、業者の言い分としては「2009年以前に設置した方は、当初、売電価格が24円だったのが、余剰電力買取制度で一気に倍の48円になったのです。10年間倍の値段で買い取ってもらえたのだから得したと思うべきだ」という考え方のようです。どんな理由があれ、今まで買い取ってもらっていた価格がガタ落ちすれば、損をしたと思うのが消費者です。業者の言い訳にしか聞こえません。

~再生可能エネルギー固定価格買取制度そのものがいい加減な制度!~

東北大震災後の2012年7月からこれまでの太陽光発電だけではなく、風力や地熱などの他の再生可能エネルギーにも固定価格買取制度の枠を広げ、余剰電力買取性から全量買い取り制になったのです。

これが再生可能エネルギー固定価格買取制度です。当時1キロワット当たりの売電価格は42円で、20年間は同一価格で買い取ってもらえるということで、「これは儲かる」と考えた業者が増えました。その2年後くらいのニュースでは、2700の会社が買取制度の資格を得たのですが、発電している業者はたったの300社くらいと報道されていました。高値で買い取ってくれるからとたくさんの会社が飛びついたのですが、実際には発電しないで、その権利を他の会社に有償譲渡したり、売電設備のコストが下がるのを待つ業者もいたそうです。

通常であれば、業者が経済産業省へ申請し、太陽光発電設備を設置してから経済産業省がその施設を確認して、初めて許可をするものだと思うのですが、書類審査だけでOKを出していたというのですから驚きです。

九州では、土地の価格が安いためにどんどん太陽光発電設備が設置され、需要が無いのに発電過多となって一時的に発電停止となったこともあったのです。再生可能エネルギー固定価格買取制度そのものが、政府が作り出した計画性のない、でたらめな制度であることがよく分かりました。

~住宅用太陽光発電買取制度は損!~

それでも太陽光発電パネルを屋根に設置する住宅がどんどん増えています。また設置業者もすごく増えました。不思議です。ネット上でも売電価格がどんどん下がる中メリットをうたっていますが、本当でしょうか?私には信じられません。

昔、屋根の上に設置した太陽熱温水器というのがありました。訪問販売のセールスが売っていました。その後、床下の除湿剤や床下の防虫網、健康食品などの訪問販売業者がどんどん増えました。当時の訪問販売員が「屋根の上に太陽熱温水器が設置されている家を探して訪問しているんですよ。」と言っていました。なぜかと尋ねると「そういう家庭はお金を持っていて、だまされやすいですよ」と話していたことが印象的でした。最近では、特定商取引法により悪質な訪問販売行為が厳罰化されたため、訪問販売員はほとんど見かけませんがそれでも少しはいます。

今度は太陽光発電パネルの設置された家庭を探しているのではないでしょうか?

私が太陽光発電を勧められた当時は、太陽光発電の設置費は5キロワットで300万円くらいだったと記憶していますが、今では半額の150万円くらいで設置できるそうです。だから損はないと業者は言うのですが、一時は48円で売っていた電気を11円程度で売るんですよ。損に決まっているじゃないですか?何年で元が取れるというのでしょう。

ネットで太陽光発電のことを調べると、ほとんどが設置業者のサイトばかりで、デメリットも語りながらそれでもメリットが上回るような記事ばかりです。売電しても価格が低いので「自動車を電気自動車にして、余剰電力で充電すればいい」などと勧めるものもありますが、電気自動車がどれだけ高額か分かっているのでしょうか?そうなれば充電するための設備費も必要になりますからまた金がかかるのです。

また「蓄電池に電気をためろ」と勧めているものもあります。蓄電池の本体価格と設置費用などをネットで調べても価格を出していないサイトがほとんどで、はっきりとした金額は分からないようにしています。大体100万円くらいかかりそうです。高すぎます!

ひどい業者は「余った電気は知人にプレゼントしなさい」とまで書いているものもありました。訳が分かりません。

結局、今からの太陽光発電設備の設置はデメリットしかないようです!

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