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習志野のサイン盗みの証拠は!動画で検証!星稜の林監督はどうする?

~サイン盗み疑惑の習志野が優勝したらどうなる?~

第91回選抜高校野球大会もいよいよ明日、決勝戦を迎えるのですが、決勝のカードはあの「サイン盗み疑惑」のある習志野高校(千葉県)と東邦高校(愛知県)の戦いとなりました。もし、「サイン盗み疑惑」のある習志野高校が優勝した場合どうなるのでしょうか?

退会第6日の星稜-習志野戦で星稜が敗れた後、星稜の林監督が習志野の二塁走者がサインを盗んでいたと試合後に指摘したことで大騒動になっています。

林監督は、習志野の小林監督に抗議した際、「証拠はある」と断言していますが未だに公表していません。本当に証拠があるのでしょうか?習志野高校が優勝した場合には林監督がその証拠を提示するのじゃないか、とても興味深いのですが、高野連が習志野の「サイン盗み」を断定した時に優勝は取り消されるのでしょうか?それともうやむやのままなのでしょうか?

習志野が決勝戦に進出したことで、この「サイン盗み疑惑」が余計に面白くなってきたように思います。明日は習志野を応援します!

~履正社は気づいていたのか?~

星稜の林監督は習志野の小林監督への抗議の後、記者の質問に対して

そもそもサイン盗みに気づいたのは、習志野の1回戦、日章学園戦です。私は試合の映像を撮りながら観戦していたのですが、1回から9回までサイン盗みをしていたのを、私の目で確認しています。具体的には、2塁ランナーのジェスチャーで球種を伝えていたのです。私は宿舎に帰ってから、サイン盗みの分析を行いました。すると、ジェスチャーを見るだけで、どの球種を伝えているかまで分かりました。

と話しています。

日章学園は気づかなかったのでしょうか?星稜と1回戦で当たって負けた履正社も、習志野と日章学園の勝者と戦う可能性があった訳ですから、当然、この試合を偵察し録画して、それを何度も再生して確認したはずです。星稜が見破った習志野の「サイン盗み」を履正社は気づいていなかったのでしょうか?履正社の岡田監督に取材する記者があってもいいような気がします。

~昔、サイン盗みは当たり前だった!~

昭和の時代までだったのかもしれませんが、プロ野球でも高校野球でもサイン盗みは当たり前でした。それが野球の醍醐味だと思っていました。常に監督はベンチの中で両手を頭や鼻や耳にあてたり、当てなかったり、肩を触ったり肘を触ったりして選手にサインを送っています。そのサインを敵チームが見て、「バントだ」「盗塁だ」「スクイズだ」と見破って対処するそれが野球なのに、なぜサイン盗みがいけないのでしょうか?いつからそうなったのでしょうか?林監督の話では、あの松坂大輔の試合だったというのです。

昭和の高校野球で、サイン盗みは当たり前の戦術でした。相手に読まれないようサインを複雑化するなどの対策も普通に行われており、各チームが駆け引きを繰り広げていました。それが変わったのが1998年の横浜とPLの試合で、3塁コーチの指示が問題になり、高野連はサイン盗みを禁止しました。

(編集部註;98年8月20日、第80回全国高等学校野球選手権大会の準々決勝第一試合で、横浜高校はPL学園と対戦。横浜は先発の松坂大輔が、延長17回、250球を1人で投げ切り、9-7で完投勝利した。ちなみにPLのエースは上重聡だった。問題となったサイン盗みは、PLの3塁ベースコーチが捕手の構えから松坂の球種を盗み、外角の時は「いけいけ」、内閣の時は「狙え狙え」、変化球の時は「絞れ絞れ」と大声を出していた)

~サイン盗みの何が悪いのか?!~

コーチャーズボックスにいるコーチがキャッチャーのサインを見て、何を投げるのかを見破った上で、バッターに掛け声やジェスチャーでコースや球種を伝える。当然キャッチャーも相手チームに悟られないように複雑なサインを出すのです。それを見破られた時点でキャッチャーはサインを変えなければならないのです。見破られたら次は違うサインにしようと日頃から練習をしておけばよい話です。

監督が出すサインを相手チームに悟られてしまった場合、当然相手チームはそのサインを選手に伝えようとするでしょう。相手に悟られた時点で「サイン戦」では負けなのです。そうなれば「新たなサイン」を出すしかないのです。

「相手チームのサインを見破った選手が、グランド内にいる選手にそれを教えてはいけない」ということが理解できません。選手でない、スタンドにいる仲間や関係者が教えることはいけないと思いますが…。スポーツ紙のインタビューに日本高野連の竹中雅彦事務局長(64)が答えています。

試合のビデオを見てミーティングで研究するのと、試合中にサインをのぞくのとはまったく違うもの。投手のけん制のクセとかは、作戦で研究の範囲の話。でもそれを三塁コーチが打者に伝えるのはフェアじゃない。打者と投手は1対1で、そこに他の要素が入るのはよくない。あくまでチームとチーム、個人と個人のぶつかり合い。相手投手のクセが分かるなら打席の時じゃなしに、試合前とか、試合中でもベンチにいるときとかに言えばいい。

「打者と投手は1対1の勝負だ、他の要素が入るのはよくない」というのですが、そうでしょうか?ランナーが出れば、盗塁をすると見せかけて大きくリードをしたりしてバッテリーにプレッシャーをかける。監督がバントのサインを出したり、スクイズのサインを出す。得点差やランナーの状況によっては敬遠もあります。色々な場面で打者と投手以外に他の要素が入ることはあります。常に投手と打者の1対1の勝負であるとは言えません。

自チームの三塁コーチが敵チームのサインを見破って、自チームの選手にサインを出して教えることがなぜフェアじゃないのでしょうか?よく分かりません。フェアとは何なのかという哲学的な問題になってきそうです。

~ルールはルール!だが動画を見ても分からない!~

ただ、今の高校野球はルールとして、ランナーがキャッチャーのサインを盗み、打者に教えることは禁止されているようですから、是非論はともかくやってはいけない「ルール違反」となるようです。

明日の決勝戦まで進んだ習志野高校野球部には批判もあれば擁護論もありますが、私も動画を見ました。林監督が言うように、セカンドランナーの背番号4の選手が塁から離れるときに右手でヘルメットを触っています。この動作でバッターボックスの打者にサインを送っているのだそうです。

しかし、ランナーがヘルメットを触った時点ではキャッチャーはまだ構えてもいません。ヘルメットを触った後にキャッチャーはミットを構え、サインを出しているように見えますから、キャッチャーのサインによってコースや球種を理解して打者に教えているようには見えないのです。

ピッチャーの手はボールを握り、グラブの中にありますから、握り方もランナーからは見えないように思えます。このランナーがヘルメットを触ったことが「サイン盗み」とするのであれば、証拠にはならないような気がします。

しかし、林監督はこのプレーの後に審判に抗議していますから、このランナーが「サイン盗み」をやったと指摘したことは間違いないようです。

 

~習志野が優勝したら面白いかも!~

星稜高校野球部は、松井秀喜を輩出した石川県の私立の名門です。かたや習志野高校は千葉県習志野市立の伝統校です。高校野球は、今や私立高校が全国から有望な選手を探しては引き入れて強豪校に育て上げる手法が一般的ですが、星稜も習志野も甲子園メンバーの県外出身者は2人ずつです。しかし、私立と公立高校の差はありますから、林監督からすれば私立の名門が公立高校に負けることは許されなかったのかもしれません。

習志野が東邦高校に負けてしまえば、このサイン盗み騒動も沈静化してしまうかもしれませんが、もし優勝するようなことがあればその時には、サイン盗み問題が再燃しそうですから面白くなりそうです。

一方、サイン盗み抗議によって大騒動となった訳ですから、林監督もこのまま終われないでしょう。果たして審判団に証拠を提出するのでしょうか?興味津々です!

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