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AI(人工知能)とBI(ベーシックインカム)の両立は必要!日本で導入?

~AIの進化~

現代社会において、人工知能は凄まじい発展を遂げつつあり、自動操縦の自動運転車やプロ棋士を負かすロボットなどが多数開発されています。

AIの進化は今後、際限なく広まり、国民の生活においても欠かせないものになっていくことは間違いないでしょう。

2030年には、日本の労働人口の約50%が技術的に人工知能で代替可能になるそうです。

AIの発展により消えて行く職種としては、例えば、ほとんどの事務職、公共交通機関の運転手、ビル清掃員など様々です。

そうすると、間もなく、日本国民のおよそ半分が失業者になってしまう恐れがあり、それが現実になろうとしているのです。

反対に消えない職種としては、AIではできない相手の気持ちを察して動くような医師や看護師、教師、ホテルやレストランの支配人などですが、これらの職業も一部はAIが導入され、現在ほどの人員は不要となってくるのです。

~BIの実現~

BIとは、ベーシックインカムの略で、政府が全ての国民に対して最低限の生活を送るために必要とされる額の現金を無条件で支給するという制度です。

これが現実となれば、現存の生活保護や年金、雇用保険などと言った社会保障制度は廃止されます。

日本国民全員が、一人当たり10万円を貰えるとすればどうでしょう?20万円だとどうでしょう?

うれしいことは間違いありませんが、財源はどうなるのでしょうか?

これを賄うためには国家予算を超える100兆円以上の財源が必要になるそうです。

海外ではどうでしょうか?

スイスでは、2016年にBI導入の是非を問う国民投票が行われ、反対が約8割近くを占めて否決されました。

幸福度ナンバー1と国連で認められたフィンランドでは、無作為に抽出された20歳以上の200人に対して約8万円のBIを支給し、試行、実験しているそうです。

フィンランドの人口は約550万人ですから日本との比較は難しいでしょうが、BIに反対する人と、賛成する人とが拮抗しているそうです。

~BIのメリットとデメリット~

BIのデメリットとしては、実行するためには莫大な財源が必要となり、国民の税率を何倍にも増やす必要があることの他、働かなくなる人が増えるとか、競争力が低下するなどといった点が挙げられているようです。

しかし、貰った金から多額の税金を支払えば、ぎりぎりの生活しかできなくなるため、裕福な生活をしようとする人は働くはずだと考えられます。

メリットとしては、子供が生まれれば一人分のBIがもらえるのですから、子供は増え、少子化対策には役立つでしょう。

また、公務員などの事務職はAIにとって代わられ、社会福祉関係の事務職は不必要となるのですから行政コストは削減されるでしょう。

 

~あなたは働きますか?~

BIが導入されれば最低限の生活ができるので働かなくなる人が増えるという話をしましたが本当でしょうか?

例えば毎月10万円もらえるとしましょう。その中から家賃、光熱費、そして税金を引くと生きていくことはできないはずです。

一般的にはもう少し良い生活がしたいと考えて働く人がほとんどでしょう。

しかし、考えてみて下さい、先にも述べたとおり、ほとんどの仕事はAIに取って代わられ、人間が働く場所が少なくなるのです。じゃあどこで働くのっていう話になります。警察官や消防士の他、大工や土木作業員などと職種は限られてきます。

~BIがなければ生きていけない!~

「それじゃ、BIなんか反対!」っていう人が増えるでしょう。

しかし考えてみて下さい。

AIの進化発展について、政府も支援しており間違いなく進化していきます。

近い将来、国民が稼働する場所がAIに取って代わられ、失業者がどんどん増えていくことは間違いのです。

そうすれば、しばらくの間は失業保険で生活できますが、その後は生活ができなくなるのです。

生活保護は、病などで働くことができない人限定ですし、年金も積み立てて高齢になった人限定で支給されるのです。

AIの発展により失業した人達は、今の社会保障制度では保証されないのですからBIが無ければ最低限度の生活ができない人達が増えていくのです。

であるならば、働かなくても収入を得て最低限の生活を国に保証してもらうしかないのです。

ですから、「BI導入は反対」などと言えなくなるのです。

「BI導入反対」と言える人は、AIの進化発展を恐れない職種に就いている人や大企業で働いている人など、ある程度裕福を保障された人達ということになります。

AIに職を奪われるような社会が嫌なら、今、AIの進化を止めるしかないのですがそれは不可能でしょう。

どんどんAIの開発研究を進めて人間が働かなくても裕福に暮らせる世界を作るためにAIを進化発展させるしかないのです。

ただ、その後には、人間を攻撃するAIの出現という怖い話も待っています。

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