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廿日市女子高校生殺害事件犯人逮捕なぜDNAと指紋を採取できたか?

なぜ犯人と分かったのか

広島県廿日市市で、2004年10月、当時高校2年生で17歳の北口聡美さんが刺殺された事件で15年ぶりに殺人容疑で逮捕された鹿島学容疑者35歳、約14年後になぜ犯人と断定されたのか?鹿島容疑者は、それまで捜査線上には浮かんでこなかった人物なのに、突然、指紋とDNAが一致したと報道されています。

DNAと指紋

通常の犯罪では、現場に犯人のものと認められる指紋が残されます。指紋の他、頭髪や体毛、唾液や精液などが残されることもあります。廿日市の事件でも指紋やDNA型を対照して調べることのできる何かが残されていたのでしょう。

このような犯罪現場から出た指紋やDNAは、過去に警察が採取した資料と比較し、これが一致した者が犯人とされるそうです。それではなぜ、14年間一致する者がいなかったのでしょうか?警察が資料データとして集めるDNAや指紋は過去に犯罪を犯したことがある者、つまり前科者だけのデータしかないそうです。いくら犯罪現場に指紋やDNAが残されていても犯人が過去、警察に捕まったことがなければ犯人のそれと一致することはないのです。

つまり、鹿島容疑者は、過去に警察のお世話になったことがなかったのでしょう。

どうやって採取するの?

報道では、今回、鹿島容疑者は、同僚の尻を蹴った暴行で警察に通報され、指紋とDNAを採取されたとされています。過去警察に指紋やDNAを採取されていなかった鹿島容疑者は他人の尻を蹴ったくらいで逮捕されることはないはずですから任意で取り調べを受けたりしたのでしょう。

通常、逮捕されて拘束された被疑者は、強制的に指紋やDNAを採取されるのだそうです。しかし、逮捕されていない任意の被疑者は、あくまで任意で指紋やDNAを提出し、警察のデータとして蓄積されていくのだそうです。

ですから、鹿島容疑者は、任意で指紋やDNAを提出したのでしょう。そうだとすれば、殺人事件を犯して14年間、自首することもなく逃げ続けてきたのですから、みすみす自分から犯人だとわかるような指紋やDNAを提出するのは不自然の様な気がします。以前、殺人事件には時効があり、15年を超えれば罪を問われなかったのですが、今では殺人事件の時効が撤廃されて、残り1年逃げきればということはなくなったわけです。

殺人犯がなぜ指紋やDNAを任意で提出したのか

自分が犯した殺人事件ですから、鹿島容疑者は、この事件報道については関心をもって確認していたと思われます。当然、犯行現場で自分が素手で触った場所も分かっていたでしょうし、DNAを採取されるであろうことも分かっていたのではないでしょうか。

加島容疑者の指紋やDNAを警察がどのように採取したかについては報道がされていないようですからはっきりしたことは分かりませんが、警察官である友人から聞いた話では、

任意事件の場合、指紋やDNAの提出や顔写真の撮影などを拒む人は稀にいる

ようですが、拒んだからといってその後、何らかの不利益を被ることはないそうです。

だとしたら、鹿島容疑者は、警察の指紋やDNA採取に素直に応じたのでしょうか。もし、提出すれば14年前の殺人事件の犯人であることがバレてしまうという意識はなかったのでしょうか?あったはずだろうと思いますが逃げきれないと思ったのかもしれません。

ただ警察もこのような捜査資料となるデータの収集は一生懸命にやるでしょうから、「いやなら提出しなくていいよ」というはずはないでしょうし、そうだとすれば、鹿島容疑者は任意に提出したと言えなくなるのではないでしょうか。もし、警察が違法に強制的手段によって指紋やDNAを採取したとなればどうなるのかなと考えるのは考えすぎでしょうか?

鹿島容疑者の性格は?

報道では、鹿島容疑者が働いていた土木会社の人の話として、「欠勤もなく無口でまじめで、リーダーシップもあり、現場をまかされていた。不真面目な同僚の尻を蹴ったことで通報された」などという記事が出ていました。まじめな性格から、警察に指紋とDNAの提出を促されてまじめに提出してしまったのでしょうか。もしかして、自分の犯した殺人事件について、14年を経過して忘れてしまっていたのでしょうか?そんなことはあり得ないですね。

となると、多分、14間も分からなかった殺人事件が指紋やDNAの提出で間、単に犯人と分かることはないだろうと考えて提出したのではないでしょうか。こんなことを気にしてるのは私だけでしょうか?

ネットでは、殺人事件が起きた当時、廿日市市では他にも犯人未検挙の事件が発生しており、これらも鹿島容疑者の仕業ではないかとの話も出ています。今後、鹿島容疑者の余罪が出てきそうですね。

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