事件

小金井ストーカー事件のその後は!冨田真由の現状&現在の状態や警察の対応は?

~被害者・冨田真由が提訴!~

覚えていますか?2016年5月上旬、東京都小金井市で音楽活動をしていた冨田真由さん(当時20歳)がファンの男であった群馬県伊勢崎市の無職岩埼友宏受刑者(当時27歳)にナイフでめった刺しにされて重傷を負った事件。当時、冨田さんはアイドルと報道され、「アイドル刺傷事件」などとしてワイドショーを賑わせました。

犯人の岩埼は、懲役14年6カ月の判決を受け服役中です。これまで岩埼の奇行や鬼畜ぶりはネット上でも知らされてきました。事件から3年がたった今も冨田さんは、けがの後遺症で左目が見えにくく、PTSDも発症しているということです。とても可哀想な事件でした。

東京都小金井市で2016年、音楽活動をしていた冨田真由さんがファンの男に襲われ重傷を負った事件で、冨田さんと母親が10日、東京都や所属事務所などに約7600万円の損害賠償を求め、東京地裁に提訴した。冨田さん側は「警視庁が必要な警備を怠った」などと主張している。

女性側は「警視庁はライブ会場周辺に警察官を派遣するといった必要な警備を怠った」「事務所は女性の安全に配慮しなかった」などと主張するとみられる。

もちろん岩埼容疑者をも訴えています。岩埼は、冨田さんの首などを20か所もナイフで刺し、死んでもおかしくない負傷を負わせたのです。冨田さんはその後遺症から現在も社会復帰できていない状況なのです。それで7600万円程度の損害賠償は安すぎませんか?

みなさん自分に置き換えて下さい。もし自分がそんな目に遭って大怪我をし、大手術をして長期入院とリハビリ、顔や手足に傷が残り整形手術。それが終わっても社会復帰できていない。今後社会復帰ができるかどうかさえ分からない。となると、一生遊んで暮らせるお金をもらえなければ割に会いませんよね。

弁護士が考えた金額なのでしょうが、日本の裁判では請求した金額以上の賠償命令が出ることはまずありません。請求は10億円でもいいくらいだと思いますがなぜ、こんなはした金になるのでしょうか?

~誰が悪いのか?~

この事件で一般的に批判されているのが警察です。冨田さんは事件前にブログやTwitterへの執拗な書き込みに悩み、警視庁にやめさせてほしいと相談していたのですが、その経緯を見てみましょう。これはネット記事に出ていた「ネット上の書き込みと警察の対応」と題する時系列です。

1月18日 岩埼容疑者が冨田さんのTwitterに書き込み。「楽しい時間をありがとー♪岩埼」「腕時計をプレゼントする意味を知っていますか?大切に使って下さいね」

2月1日 Twitterで「『腕時計』を捨てたり、売ったりするくらいなら返して。それは僕の「心」だ」「あなたとは誠実な関係を望んでいます」

2月22日 「あなたに見下されたこと一生忘れないから」

3月31日 「スゲー怒ってる」

4月28日 プレゼント送り返した冨田さんに「ほんと、嫌な女」「お前それでも人間か」

5月9日 冨田さんが武蔵野署を訪れて岩埼容疑者について相談。その後も複数回、電話などで相談

5月19日 冨田さんが武蔵野署にコンサートの予定を連絡

      武蔵野署が小金井署に対し、通報があれば対応するよう要請

5月20日 岩埼容疑者が自身のブログに「殺人なんてのは(略)アリキタリナ愚行」と書き込み

5月21日 小金井署は会場に警察官を配置せず。岩埼容疑者は犯行5分前、「まだかなまだかな」とブログを更新。午後5時ごろ冨田さんが岩崎容疑者に刺される

これを見ると、冨田さんがかなり怖い思いをしたことは分かりますね。時計はどうしたのでしょうか?売ったのかな?

「コンサートに警察官を派遣せず」とありますが、大臣でもない人の警護をするはずはないでしょうね。派遣しなかった警察を批判するのは違うような気がしますね。

~警察は反省していないのか?~

2016年12月、冨田さんは代理人を通じて手記を発表していますが、その際…

警察が事件のことを本当に反省してくれていないと、また同じことが繰り返されるのではないかと心配です

と語っています。日本全国でストーカー相談は毎年2万件以上の高水準で推移しています。警察はこの事件について悲惨な結果を招いたことについては当然反省はしているはずです。「何故、冨田さんをコンサートに行かせたのか」ということについては悔やんでいると思います。

2万件の相談のうち、実際に被害者が出るような事件はほんの僅かです。しかし、相談を受けた事案について全てに厳重な警備を敷くことは警察官の人員など物理的に不可能です。実際には、警察が相談毎に「深刻な事案かどうか」を見極めて深刻な事案と捉えれば未然防止に全力を傾注するのでしょう。

警察は相談内容や被害者の態度そして被疑者の性格・行状などを考えて深刻な事案なのかどうかを見極めるわけですが、警察としては絶対に被害者を出してはならないとの考えで職務を遂行しているはずです。警察の予想を裏切って被害者が出ることは結果論としてある事ですから今後、同様の事件が繰り返される可能性は高いと思われます。冨田さんが言うように、「警察が事件のことを本当に反省しても同じ」だと思います。

~冨田さんの手記!~

発表された冨田さんの手記を見てみましょう。

警察には、命の危険を感じていることがわかる資料をいくつも持っていきました。男女2人の生活安全課の方が対応してくれて、主に女性が話を聞いてくれました。(中略)特に危険だと感じていたものに関してはひとつひとつ説明をし、「殺されるかもしれない」と不安や恐怖を訴えました。

事件後、私が相談に行ったときのことについては(中略)2回にわたって、警察から事情聴取を受けました。警察からの聴取の際、挨拶が終わった後の最初の言葉が「本当に殺されるかもしれないと言ったんですか」でした。その後も、私が「殺されるかもしれないという言葉を言っていないのではないかと何度も聞かれました。

これはどうでしょう?警察は冨田さんが「殺されるかもしれない」と言っていたとしたら対応が変わっていたということなのでしょうか?これはおかしいことです。被害者の恐怖心はその人の考え方や性格によって変わるものです。被害者がどう思っているかではなく、証拠資料を客観的に精査して、被害者の身に危険が及ぶ事件なのかどうかを判断するのがプロの警察官だと思います。

被害にあった冨田さんに「殺されるかもしれないと言っていないんじゃないの」的な発言は警察の逃げではないでしょうか?この様な警察官たちが対応するのですから今後同様の事件が発生する可能性は十分あると言えるでしょう。

本事案発生後の取り組みを拝見しましたが、警察がこの事件のことを本当に反省してくれていないと、また同じことが繰り返されるのではないかと心配です。この事件をきっかけに、同じ不安や恐怖を抱えて苦しんでいる人が、安心できるような社会に変わっていってくれたら嬉しいです。

この手記を見ると警察の対応が悪かった警察が反省しなければまた同じようなことが起きるといった主張です。私は冨田さんはかわいそうだと思いますし、警察ももっときちんとした対応ができなかったのかと批判的な気持ちも持っています。

「自分の身は自分で守る」が原則だと思うのです。冨田さんにはそういう気持ちがなかったのかと悔やまれます。「殺されるかもしれない」という恐怖心を本当に抱いていたというのであれあば、犯人が予測できる場所に現れないようにするのが最低限の保身だと思います。

ネットの記事には、「警察がコンサートに行かないように言った」というものがありますが事実は分かりません。冨田さんが警察官に「殺されるかもしれない」と言ったのであれば、警察官は、「コンサートにはいかないように」と言うはずです。万が一警察官が言わなかったとしても殺される恐怖心があれば事務所と相談してコンサートは欠席するはずですしするべきだったと思います。

そして、事務所の人や知人に頼んでその男がコンサート会場に来ているかどうかを確認してもらい警察に通報するというて手もあったと思います。犯人が来ていたことがわかれば警察が危険性を察知して、それこそ警告するなりの手を打つことが出来たのではないかと思います。

冨田さんの手記に自分の反省の気持ちがないことは残念です。犯人の岩崎が悪いことは間違いないですが、警察が悪い、事務所が悪いという前に自らの反省も述べるべきではないでしょうか?

~裁判はどうなる?~

冨田さんは事務所に相談していたけれども「事務所は安全に配慮しなかった」と主張しているようですが、事務所もコンサートを中止するほど危険が切迫しているとは思ってもいなかったでしょうから事務所の責任を問うのは難しいような気がします。

警視庁も生活安全総務課長の話として

警察で事前に相談を受けながら被害を防止できなかったことを重く受け止め、同種事案の再発防止に向け、組織一丸となって取り組んでおります。

と発表していますが、これは警察の失敗を認めたわけではありませんから、警察も東京都の手前当然争うことになるでしょう。警視庁が全て警察の責任ですと裁判で言うことはないでしょう。

警視庁は、「コンサートに行かなうように忠告したが聞き入れなかった。」または「冨田さんの態度がそれほど深刻な様子ではなかった」などなど争うはずです。裁判の行方が気になるところです。

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