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シャチハタが迷惑行為防止スタンプ販売で完売?冤罪や恐喝が増える?

~シャチハタが迷惑行為防止スタンプ!~

「シャチハタ」ではなく「シヤチハタ」だそうです。どうでもいいですが、「シャチハタ」の方が言いやすいでしょ!そのシャチハタがブラックライトで光る特殊インクの「迷惑行為防止スタンプ」を製造したというのです。

シャチハタと言えば、昔からある「シャチハタネーム印」が有名です。インクで連続で転写できる「印鑑もどき」です。バカな人はシャチハタネーム印を印鑑と思って重要書類に押印したりすることもありますが、これはインクなので経年でインクがにじんでしまい、朱肉とは違い印鑑の代わりにはならないのです。案外知らない人が多いようです。

文具メーカーのシヤチハタ(名古屋市)は27日、「迷惑行為防止スタンプ」を同社のオンラインストアで発売した。痴漢やつきまといを受けた場合に特殊なインクのスタンプを相手の手などに押せば人物の特定につながる可能性がある。予定した500個は約30分で完売した。

と報道されました。

このスタンプは押しても透明で見えないそうですが、付属の紫外線ライトを当てると印影が浮かび上がる仕組みということです。価格は2700円だそうです。案外高いものです。

実際に痴漢被害に悩まされる女性たちには心強い味方になると思って購入された方がほとんどなのでしょう。しかし、これを悪用しようとする奴もいるのではないかと心配です。

~冤罪が増える!~

私は満員電車に乗って、右手でスマートフォンを持ちニュースを見ていました。突然左手の甲にヒヤッと冷たい液体の感触です。何かなと思って左手を見ても何もついていません。気のせいかと思いきや、電車のドアが開くと同時に女性が私の腕を引っ張り、電車から降ろそうとする。「何するんだ」と抵抗すると、女性は大きな声で「この人痴漢です!」と。

全くの濡れ衣ですが、止まったままの電車。駅員が駆け寄ってきます。「お話を聞きますから降りて下さい」仕方なく電車を降りホームで女性が駅員に話している。駆け付けた鉄道警察隊員が「どうしました」と。

女性が「この人痴漢です。私のスカートの中に手を入れてきたんです。捕まえて下さい」と。警察官は「誰か目撃者はいますか」、女性は「目撃者はいませんが、(迷惑行為防止スタンプを取り出し)私がこのスタンプをこの人の手に押したから間違いありません!」

警察官は私の両手を確認し、「何もついてないですね」と言うというと、女性はニヤッと笑い、何やら発した光を男の左手の甲に当てると、手の甲にはくっきりと印影が浮かぶ。「これが証拠です!」

私は交番へ連行されました。取り調べを受け、「私は何もやっていない」と何度主張しても相手にしてもらえず、警察官までもが私の腕にある印影を示し、「これが証拠です!」と。

こんなことが起こってしまう恐れがあります。この女性は本当に被害に遭ったのかも知れない。女性は犯人の手だと思って特殊スタンプを押したのです。ところが全く関係のない第三者の腕だったのです。しかし、女性は自信満々にスタンプを押された男を犯人だと思い込んでしまったのです。

満員電車の中で痴漢被害に遭っている女性が冷静に犯人の腕を確認して特殊スタンプを押すことができるのでしょうか?もしそれができるほど冷静であれば、特殊スタンプは必要ないでしょう。犯人の腕をつかんで「この人痴漢です」と叫べば良いのです。そして男の顔を写メ撮って警察に突き出せばいいのです。

~「安全ピン」の代わりにハンコ?~

《無理に声出さなくてもいいんだよ。次痴漢が出たらそれで刺しな》(原文ママ)。5月中旬、ツイッター上に投稿された漫画の一コマ。中学生のころ、電車内で初めて痴漢被害に遭ったという女性が、保健室の先生から安全ピンを手渡されたエピソードを紹介した。

これが拡散し、「抑止力になる」などの多くの賛同を得た反面、「傷害だろ」などと反論する人もいたのです。そこで「安全ピンの代わりに痴漢防止用のハンコ」を提案する声がネット上に出たことで、シャチハタは

今現在Twitterで話題になっている社会問題の件ですが、早期に対応ができるようにします。ジョークではなく、本気です。

とコメントしました。その結果考案製造されたのが「迷惑行為防止スタンプ」というわけです。「痴漢防止用のハンコ」という言葉でビジネスチャンスとたらえたのは企業として仕方のないことでしょう。けれども現実に役に立つものなのかという疑問はあります。

痴漢被害を受けて怖くて抵抗もできない、大声を出すこともできない状況において、何か痴漢を撃退する方法はないかと考えたのが「安全ピン」だとすると、そのような状況下で「安全ピン」で犯人を刺す行為ができるはずもないと考えるのが普通でしょう。もしそんなことをすれば犯人も逆上してどんなひどい仕打ちをしてくるか分かりません。余計に怖いと思います。

「安全ピン」の代わりに「ハンコ」なのでしょうが、大声をあげることも、助けを求めることもできない人が犯人の体にハンコを押すことが本当にできるのかということも疑問です。それができるのであれば多分、大声を出すことや助けを求めることもできるのではないかと思います。

~痴漢冤罪事件や痴漢恐喝事件!~

痴漢行為で長期間逮捕勾留され、最高裁判所で無罪となった高田馬場痴漢冤罪事件を知っていますか?過去、痴漢冤罪を仕掛けた女子高生グループがあったことをご存知でしょうか?

これは単なる例に過ぎませんが、痴漢冤罪を仕掛けて慰謝料を脅し取ろうとした事件などはたくさん存在します。犯人を間違えて冤罪となった事件もたくさんあります。迷惑行為防止スタンプがそのような犯罪に悪用されるアイテムとなったり、誤認逮捕の原因にもなりかねません。

シャチハタは恐ろしい商品を開発したものだと思います。取り越し苦労ならいいのですが…。

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