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河井克行議員がスピード違反で県警がもみ消しは文春のウソ!嫁のアンリ?

~秘書が全てをチクる!~

菅原一秀経済産業大臣の辞任に続き、河井克行法務大臣の辞任。その原因は全て仲間である秘書らの週刊誌へのチクりです。

麻生太郎副総理は、自身の会合あいさつで、元秘書の証言などを基に菅原一秀前経済産業相と河井克行前法相の妻のスキャンダルが相次ぎ発覚、2閣僚辞任につながったことを念頭に、同派メンバーにそれぞれ抱える秘書を大事にするよう呼び掛けた。

麻生氏は「(秘書は)チームの一員だという気持ちで普段から接していれば、秘書が何とかという話になるはずがない。これだけの話が秘書から出るのはおかしいと思わないといけない」と指摘した。

麻生氏が言っていることは国民誰もが思っていることです。秘書は議員の活躍を祈ってその活動を応援支援する立場にある人です。議員が議員でなくなれば秘書も生活に影響が出てくるはずですから議員とは一心同体と言っても過言ではないと一般国民は思っています。しかし、これまでにも秘書の暴露、チクりによって辞任・辞職した大臣や議員はたくさんいます。秘書が議員に対して同士であるという思いや感謝の気持ち、恩といったものを感じていればこの様なことにはならないと言うのが麻生氏の言い分です。

しかし、この言葉は、「秘書を手なずけていれば少々悪いことをしても大丈夫」という意味にもとれますから、公となる場でこの様なことを言うことは麻生氏の稚拙さとしか思えません。

~週刊文春の”スピード違反見逃し”のウソ!~

河井元法相は、妻の案里参議院議員が選挙カーに乗る運動員に法定の上限を超える日当3万円を支払った公職選挙法違反の疑いがあると文春が報じ、法相辞任に追い込まれました。このスキャンダルも秘書や事務所関係者によるチクりで公になりました。更に、自身が乗車する車両の運転手である秘書にスピード違反をさせていたニュースが報道されました。”首吊りの足を引っ張る”ような秘書のチクりです。

事件が起きたのは10月5日。河井氏は、正午から北広島で始まるイベントのため、急いで広島県内を移動していた。その際、河井大臣(当時)が急ぐように求め、80キロ制限の高速道路を、60キロオーバーの140キロで走行したという。

大臣が動き回ればそれだけで多額の税金が使われますし、大臣が来訪すればその自治体の警察が警護します。140キロの走行は広島県警の警護中に行われたのです。

50キロ以上の超過は本来、一発免停で、6ヶ月以下の懲役又は10万円以下の罰金となる。ところが、警護についていた広島県警の後続車両は、140キロで走る河井氏の車を追いかけつつ、事務所に注意を促す電話を入れたのみで、違反を検挙しなかったというのだ。

その決定的な証拠を「週刊文春」は新たに入手した。克行氏と事務所スタッフらとのLINE上のやり取りだ。そこには、10月5日の12時に(県警より、「現在140キロで飛ばされていますが、このようなことをされたら、こちらとしてはかばいきれません。時間に余裕を持って、時間割を組んでください」とお電話がありました〉と記されていた。

文春砲では「河井前法相の大幅スピード違反を広島県警が見逃していた」という見出しで、警察の違反もみ消し疑惑も交えて河井法相の悪質な交通違反教唆を伝えています。また、記事の中では

今年3月には、麹町署の巡査が、警察官の交通違反を見逃したとして、犯人隠避容疑で書類送検されている。一般市民の違反については厳しく取り締まる一方、政治家の違反は見逃していたとすれば、警察への信頼を失墜させることになりそうだ。

こんな警察批判まで添えています。我々一般人から見ても、全ての警察車両でスピード違反の取り締まりができるとは思っていないと思いますが、記者や編集者は大臣を警護している警察車両でスピード違反の取り締まりができると考えていたのでしょうか?

~警察車両もスピード違反状態?!~

この件に関して、大臣を警護する車両で速度取り締まりができるのかについて友人の警察官に取材しました。

大臣が動けば地元の警察は警護しなければなりません。大臣が立ち寄る場所に警察官を配置したり、警察車両が大臣の車に随行して警護します。警護車両の前に大臣が乗った車が走行します。大臣の車両が100キロ超えで走った場合、警護車両が速度違反として検挙することはできません。

通常速度取り締まりは、いわゆるネズミ捕り方式でレーダーを当てて検挙しますが、そんな設備がある車両は交通部に所属する交通機動隊などが使用する特別な車両です。また違反車両の後方を等間隔で追跡して速度を計測する車両もありますがこれも特別な装置があって、立証措置がとれるようになっています。

いわゆる警護を行う警備部が使用する車両には速度取り締まりができるような装置はないので、大臣が乗車した車両が160キロで走行してもそれを正確に計測することはできません。警護車両の速度メーターで計測する場合は正確な速度を計測することはできないので速度をもって検挙することはできません。一般の方は警察の車両であればどんな車両でも速度取り締まりができると考えているようですが、そんなことはありません。

ですから警察は「事務所に注意した」ということでしょう。警察がスピード違反を見逃したというのは週刊文春のウソです。

そして問題は、警護車両は大臣の車両について行かなければなりませんが、大臣の車両がスピード違反状態で走行していても、警護車両は赤色灯を点灯してサイレンを鳴らさなければ緊急車両とはなりませんから、法定速度以上では走行できません。もし、速度超過で走る大臣の車両について行ったのであれば警護車両もまた速度違反の状態にあったということになりますから、警察としても”困った”ということなのでしょう。

なるほど、河井大臣の車両がスピード違反であればそれに追随する警護車両もスピード違反状態ということで、「個別の事案には回答しない」と警察も詳しいことは話したくなかったということなのでしょう。

~秘書がなぜチクったのか?~

今回の一件は私も妻も全くあずかり知らないところであります。法務検察に対する国民の信頼を守るために私は法務大臣を辞めます。

と言って大臣を辞任しました。

自民党は、今年夏の参議院議員広島選挙区において、6選を目指す岸田派の溝手顕正を公認済みでしたがそこへ、岸田とポスト安倍争いをしている菅義偉の側近であった河井克行議員の妻アンリを立候補させたため、広島選挙区は激戦区となりました。その中で必要以上の選挙運動を行った結果、法を犯してしまったと言えるでしょう。現職であった溝手議員は3位で落選し、案里氏が当選したことで、溝手の支持者たちから”夫婦で国会議員はあり得ない”と反感を集めていたそうです。

そのような中、案里議員を引きずり降ろして溝手議員の復活を目指す人たちの働きで、文春が動いたのかもしれません。記事では公職選挙法上ウグイス嬢の報酬は上限が1日1万5000円と定められているのに13人のウグイス嬢に倍の3万円を支払っていたというのが河井大臣が法相辞任に追い込まれた疑惑です。半分の1万5000円は、公示前の選挙運動とならない期間に支払ったように偽装していたというのです。

この件に関してウグイス嬢たちは文春の取材に対して、「選挙前には活動を行っていなかったと証言している」と報じられています。

また、

こうした支払い方法の指示やウグイス嬢との連絡は、克行氏の元公設秘書で、当時は案里氏の秘書を務めていた男性が行っており、支払いなどの実務は経理担当の女性秘書が行っていたという。案里氏は、当選するまで事務所を克行氏の事務所に置いており、克行氏が案里氏の参院選を仕切っていた。

と報じられています。

公職選挙法では、買収した議員や日当を支払った経理担当や秘書と共に買収を受けたウグイス嬢たちも罪に問われるはずです。私は貰った方ですから関係ないというものではないのに、週刊誌の取材に対して簡単に買収を認めたウグイス嬢たちは何を考えているのかと思いますし、これを秘書が文春に漏らしたとすると、秘書自身も処罰される恐れがありますから不思議な気がします。

河井克行氏には以前から「秘書に対するパワハラ問題」も指摘されてきました。これまでの議員秘書によるチクりはほとんどがパワハラなどの主従関係の悪化によるものばかりです。麻生太郎が言うように”ワンチーム”という考え方の欠如が原因なのかもしれません。

まあ、河井克行氏の指示で買収行為を行った事実は間違いないようですから、妻の案里も”連座制”が適用されて議員辞職に追い込まれる可能性が高いでしょう。

それにしても文春ばかりがなぜ大きなスキャンダルを報じることができるのでしょうか?かなりのお金を使っているんでしょうね。

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