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佐野太の逮捕理由は局長受託収賄罪!息子の為の親心?臼井正彦理事長とは!

~文部科学省エリート局長の親心~

文部科学省の科学技術・学術政策局局長佐野太58歳が受託収賄罪の容疑で逮捕されたという報道がされています。ワイドショーのコメンテーターはここぞとばかりに、「また官僚!」「また文科省」「公務員なのに許せない!」と決まり文句でバッシングしています。佐野さんは、いずれ次官になる超エリートだったそうですが、こんなエリートでも子供が可愛くて、子供のことが心配で親心からやってしまった犯罪なのです。

               佐野太前局長

世間は、公務員の職権乱用と言うことでバッシングをしていますが、親心から招いた犯罪です。人を殺したとか傷つけたとかいう犯罪ではないし、そんなひどいバッシングはせずに、エリートも人間なんだという目で見てやりましょうよ。

確かに、公務員である佐野さんが、職務に関して、自分の職務権限で贈賄側の有利に取り計らうことを約束をして、その対価として、「自分の息子の点数がちょっと足りなくても大学に入れてちょうだい。」とお願いした犯罪です。

~受託収賄罪とは?~

通常、賄賂と言うのは、公務員の職務行為に対する対価となるものは、通常、「金銭」と思いがちですが、判例上は、「人の欲望を満たすものであればよい」とされていますから、息子を不正に入学させてもらった行為自体が賄賂になりうるわけです。

ただ、受託収賄罪は、「こっちも便宜を図りますから、息子を不正入学させて下さい」と約束しただけで犯罪が成立してしまうのです。仮に息子が入学できてなくても受託収賄罪が成立するのです。

佐野さんは、昨年、東京医科歯科大学の理事長臼井正彦(77歳)から支援事業の選定に便宜を図ってくれと依頼され、申請書類の書き方を指南してあげた。そして、昨年には、同大学が選定されて、3500万円の助成金を受けたそうです。一方東京医科歯科大学の理事長と学長鈴木衛(69歳)が、佐野さんの息子の入試の点数を加算するように職員に指示したと言うのです。

  臼井正彦理事長

~息子さんは本当に点数が足らなかったのか?~

佐野さんの息子は実際に点数が足らなかったのかどうかははっきりとしていません。もし、息子さんが合格点取って、自力で入学していたのならばどうなのでしょうか?一部メディアでは、「点数を加算した」と報じていますが、前にも述べた通り、約束した時点で成立する犯罪ですから、加算したか否かは関係がないのです。しかし、その約束が実際に果たされたかどうかについては、その約束が存在したかどうかを立証する上でとても重要な事柄ですから。検察庁は佐野さんたちを逮捕する前に、確認しているはずです。

               鈴木衛学長

~贈賄側を逮捕しない理由~

今回逮捕されたのは、公務員である佐野さん本人と、佐野さんと理事長を引き合わせた受託収賄罪ほう助容疑の谷口浩二(47歳)の2人だけで、贈賄側の理事長と学長は、「高齢と捜査に協力しているから」と言う理由で逮捕しなかったと発表したのです。

77歳と69歳が高齢などと言うのは嘘です。80歳を過ぎて逮捕され、留置場に入る人はたくさんいます。「捜査に協力しているから逮捕しない」というのが本当のところだと思います。

推測するに、捜査の始まりは、学長らから指示を受けて不正に合格させた職員または、その周辺の者から検察庁に、情報が提供されたのでしょう。しかし、それだけで、大学や文科省などに捜索に入ったとしても、犯罪を堅く裏付ける証拠が出てくる可能性は低い。検察は、まず、理事長や学長の自宅などを捜索した後、取り調べを行ったはずです。これという証拠のない検察は、理事長と学長に対して、「逮捕はしないから協力してくれ」と諭し、2人の自供を得て、佐野さんと谷口さんを逮捕したのでしょう。

               佐野太前局長

そうすると、検察が、「本当のことを喋る代わりに逮捕は見逃してやる」と約束した時点で、新たな受託収賄罪が成立するはずですね。検察官だって公務員ですから。検察にとって、「都合の良い、事件の自白」も当然、賄賂になり得るわけで、検察官の職務権限である「逮捕しないことを約束した時点」で、受託収賄罪が成立するわけです。

賄賂罪と言うのは「必要的共犯」と言って、単独被疑者では成立しない犯罪で、必ず賄賂を贈る側と受け取る側が必要なのです。その片方だけを逮捕して片方を逮捕しないと言うのは通常はあり得ないのです。そこには何らかの特殊な事情があるはずですから。私の推測はそれほど離れてはいないと思います。

             東京医科歯科大学

 日本医科歯科大学にとって、年間3500万円程度の助成金なんて、はした金でしょうし、もし、佐野さんの息子さんが自力で合格できていたというのなら、大した話じゃないような気がします。佐野さんが一浪していた息子のために親ごころからやってしまっただけのことです。皆さんも同じ立場だったら佐野さんと同じ道を選ぶ人は多いと思いますよ。

 

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