~作業服のジャンヌダルクは何者?~
2008年、橋下徹が大阪都構想をぶち上げて大阪府知事になった。大阪府の財政再建を掲げ府職員らとのバトルが始まった。
3月、橋下徹に立ち向かった作業服姿の1人の女性がいた。後に”府庁のジャンヌダルク”と呼ばれたあの女性です。
橋下が若手職員を集めた朝礼で、「僕はこの朝礼9時からやりたいと言ったんですよ9時か8時45分からそうしたら『超過勤務になります』と」と言って始まった。そんな中で
どれだけサービス残業やってると思ってるんですか!
と声を上げた。この光景は当時ニュースやワイドショーでさんざん放送されましたから記憶されている方は多いでしょう。
大阪府という自治体労働者と府民という労働者をバラバラにすることばかり言ってます!
このニュースが流されるたびに、「この女は公務員の権利を主張し、大阪府の財政のことは何も考えてないんだなア」と思ったものです。
~ジャンヌダルクは活動家だった?!~
ネットを見ていると、なんとこの女性、大石あきこ(晃子・42歳)が”れいわ新選組次期衆院選第一公認予定”になっていることを知って驚きました。
かと思いきや昨年4月にあった大阪府議選に社民党推薦の無所属候補として大阪市淀川選挙区から出馬していたのです。結果は候補者3人の内1人落選という結果。
大石氏のプロフィールを見ると橋下徹と同じ大阪府立北野高校を卒業していて橋下の後輩なのですね。
「趣味:ママさんバレー(ただ、下手)と書かれていますが、運動神経は顔を見れば大体わかります。ただ大阪大学工学部そして同大学院を出ているそうで才女であることは間違いないようです。
2002年大阪府庁に入り2018年10月に退職していたのです。社民党からの声掛けがあって選挙準備に入ったのでしょうね。
ホームページを見ると
2020年2月21日から、私、大石あきこは、れいわ新選組 次期衆院選 第一次公認予定者となりました。
活動を続けている大阪市淀川区を含むエリア大阪五区で活動します。
と書かれています。
そして現在東京都知事選に立候補している山本太郎の応援をしています。社民党では将来がないと考え、人気がある「れいわ」に入ったのでしょうか?
当時から大石氏は”活動家”と言われていましたがやはり本当に活動家だったようです。
~組合がバックにいたからできた!~
大石氏は、注目を集めたあの朝礼の数日後に過激派の反戦集会に参加してスピーチしたことを告白しています。
サービス残業と反戦とは全く関係がないように思いますが、元々そういった活動をしていなければそんな集会に呼ばれることはないでしょうから…
「2.8連帯ユニオン議員ネットが大会画期的顔ぶれで内容濃く盛況!」というタイトルのブログには、キューバの革命家”チェゲバラ”や”反戦”の旗の前での集合写真に大石が右こぶしを挙げて写っているのです。連帯ユニオンとはウィキペディアでは、
建設産業の労働者を中心とするが、どのような職種でも雇用形態でも加盟できる合同労働組合である。正式名称は全日本建設運輸連帯労働組合、略称は全日建、愛称は連帯ユニオン。組織内では連帯ユニオンの名称が使われることが多いが、他団体は全日建の名称を使うことが多い。
連帯ユニオン近畿地本顧問・連帯ユニオン議員ネット代表の戸田久和は「日本最強の階級的左翼労組」であると称している。
辻元清美や福島瑞穂と関係の深い「関西生コン支部労働組合をルーツとする」とも書かれています。
さらに、
2016年12月20日には関西地区生コン支部労働組合から組合員9名が、大韓民国から新北の反国家団体と認定されている在日韓国民主統一連合(韓統連)とその傘下の在日韓国青年同盟(韓青)が主催した大阪・生野での朴槿恵退陣を要求するろうそくデモに参加している。
などと書かれています。
当時、「人気絶頂&高支持率の橋下府知事に女性1人で抵抗していた」と捉え”スゴイ!”と絶賛した方もいたでしょう。私も”大した奴だ!”と思ったものですが、今思うと、組合というバックがいてこその活動家の活動だったということを知り”な~あんだ”と言う感じです。
~橋下徹が嫌いだった!~
大石あきこがブログで当時のことを回想しています。橋下氏について、
橋下さんは、自民党政権を批判するでもなく、逆に、その方々の支援を得ながら、公務員をひたすら叩いて、格差やリストラに苦しんでいる民間の労働者に、「公務員の特権を奪えば格差はなくなる」とばかりに宣伝したのです。
労働組合のへの嫌悪もすごかったですし、言っていることもデタラメばかりでした。
真実かどうかは重要ではない、ある目的への意志を感じました。
どうしてウソを平気で言えるのだろう、信用できない人だ、と思っていました。橋下さんのことは。
だって橋下さんは、すでに年収何億円で発言力もある「上」側のかた、エスタブリッシュメントじゃないですか。なのにデマを言って、「下」側の味方ヅラをして、人の目から問題の本質をそらし、貧困を助長させて・・・
橋下は「上」、大阪府職員は「下」と言っているのでしょうか?違うでしょう。
”エスタブリッシュメント”なんていう言葉を使う時点で”左翼思想家”だと分かります。
エスタブリッシュメントとは改革を図ろうとする者から見た、現支配体制を意味し支配階級などと言う意味でも使われます。
普通の人は使いません。
労働組合に嫌悪を持っていることが大石からすれば許せなかったのかもしれませんが、労働組合に嫌悪感を持っている人は橋下氏に限らず多くいます。
このころ、橋下さんは、「公務員は特権階級」「公務員というシロアリ」「ケツを蹴る」とかすごく言っていて、マスコミもそれを面白おかしく連日テレビで流していたので、 そのマスコミが勢ぞろいしているなかで、「シロアリ」の公務員が意見を言うとか、アウェー感パネーです。
バッシングでどんなボコボコにされるんやろ。って思いましたよ。
大石あきこは初めから橋下徹のことが嫌いだったのです。
~橋下徹が公務員嫌いは間違いない!~
確かに橋下は”公務員がダメ&社会を悪くしている”的な発言が以前から多く、きっと公務員が嫌いなんだろうっていうことは感じていました。
先日コロナで政府が国民全員に10万円給付するという話が出た時、「給料がびた一文下がらない公務員に給付する必要はない」と何度も言っていました。しかし、”景気が落ち込めば公務員の給与は人事院勧告によって必ず減給されること”を訴える人が出てくると、謝罪もなしに「母親があんまり公務員をイジメるなと言ったからもう言わない」とか意味不明の理由を作ってその発言に封印したのです。
まあこんなエエ加減なことを平気で言う橋下氏をテレビのコメンテーターとして重用していることに不思議さを感じています。
~お前やってないんかい?!~
大石あきこは朝礼終了後にマスコミからサービス残業についての取材を受けたことについて、
「(サービス残業を)私はしてません」とテンション低めに言いました。私がしてるかどうかは本質ではないのに、それをしつこく聞いてくる意図が嫌だったから。
そしたら後々、そのセリフを、「サービス残業なんか無いのに、ウソをついたから、後ろめたそうに言ってる」みたいなインターネットで叩かれました。
大石あきこ自身が書いたブログではないのかな?自分で”テンション低めに言いました”と書いているのは?”みんなやってる”と言って自分がやってないことだから恥ずかしいと思ってテンション低めになったんでしょう。
”ウソをついた”と言われても仕方ないですよね。ウソをついたんじゃないというのであれば、堂々と「残業代貰えないのなら私はやりません!」って言ってやればいいはずです。言っていることが矛盾していますね。大体左翼活動家ってこんなもんでしょう。
サービス残業とは残業代を貰わないまま残業をすることです。「10分~15分早めに出勤して朝礼開くくらいでサービス残業とか言うなよ!」って橋下氏は言っているのです。大石氏から考えれば「残業代貰えればいいよ」って話なのです。
~それが役所仕事!~
大石は朝礼に出席する前の状況について、
私は大気汚染や廃棄物の規制をする部署において、その朝礼の日は、すでに、PCB廃棄物の検査工場を回るという日程を組んでいた日でした。なので上司に、「朝礼は欠席」と伝えてあったんです。
ところが上司が出席しろというから仕方なく出席させられたそうです。
PCB廃棄物とは環境に影響を及ぼすため特別管理廃棄物に指定されているのですが、この処理方法を法に則って行わなければ公害になるわけです。だから適正な処理が行われているかどうかの検査だろうと思うのですが、こんな検査を「いついつ行きますから」と伝えて検査していたのでは検査の意味がなく抜き打ちでやってはじめて意味があるのです。しかし公務員の検査というモノはそんな程度なのです。”役所仕事”と呼ばれる所以です。
サービス残業については、府庁では蔓延していましたし(今も)、私もしたことはありますが、そういう風潮に逆らうためにも、私個人としては、サービス残業を許さずに付けていく・後輩にも付けさせる、ということを意識的にやっていました。
結局大石氏は組合の力を借りてか「サービス残業をしなくなった」と言っているのでしょう。それで仕事がこなせていたのかな?
「サービス残業しないで効率よく仕事をしろよ!」っていうことも橋下府知事が言いたかったことでしょうし、公務員よ甘えるなというのは効率よく働き、生産性を高めれば残業代なんて支払わなくて済むんだということも含んでいるのですから、サービス残業に関する考え方は橋下と同じだった言うことではないかと思います。
~公務員が”労働者”?!~
大石氏が公務員を”労働者呼ばわり”していることが気になります。
まあ働くものは全て労働者なのですが、彼女が言っている”労働者”の意味は彼女が主張するイデオロギーから出る”支配階級に対する労働者”という意味ですからそういう意味では公務員は労働者ではないのです。
労働者である府民に、より良い生活を送ってもらうための政策や施策を具現化する”奉仕者”なのです。
公務員自身を労働者と考えるから公務員自身の権利を主張する側に回ってしまうように思います。
衆議院解散が取りざたされていますが、いずれこの女性がれいわ新選組から出馬するのでしょう。この女性の正体が何なのかしっかりと考えなければなりません。