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吉村知事の会見は嘘?うがい薬&ポピドンヨードがコロナに効く?品切れ!

~今さら”うがい”?~

”ポピドンヨードがコロナに効く?!”本当かな?でも、”あの吉村洋文大阪府知事が言うのなら本当だろう!”と薬局に走った。

全て品切れである。

大阪府の吉村洋文知事と大阪市の松井一郎市長は4日、新型コロナウィルス感染者がポピドンヨード入りうがい薬を使用したところ、唾液からウィルスが検出される人が減ったと発表した。感染拡大防止策として、うがい薬でのうがいの励行を求める一方、買い占めをしないよう呼びかけた。感染や重症化を防ぐ効果は確認されておらず、専門家からは疑問の声も上がっている。

今さら”うがい”?!厚生労働省は新型コロナ感染予防について、

風邪や季節性インフルエンザ対策と同様にお一人お一人の咳エチケットや手洗いなどの実施がとても重要です。感染症対策に努めていただくようお願いいたします。

と広報しています。「風邪の症状があれば、外出を控えていただき、やむを得ず外出される場合にはマスクを着用していただくようお願いします。」としていて”うがいの励行”は要請していません。我々が子供の頃から風邪やインフルエンザの予防には”手洗い”と”うがい”が推奨されてきましたが、2~3年前に厚労省は、”インフルエンザウィルスは20秒で体内に入るためうがいは効果がない”と発表しました。

厚生労働省の言うことは元々信じていませんが、子供の頃、小学校の先生などからも度々指導されて”うがいが風邪やインフルエンザ予防に効果がある”と信じこまされてしつこいくらいのうがいを励行してきたのに、”そんなものは効果がない!”と知らされたときには、厚労省は国民をだまし続けてきたと憤慨したものです。

~吉村知事が言うのならば…~

ですから、コロナ禍の中でうがいを推奨する医師やウィルス研究者はいなかったのです。しかしここにきて、吉村知事から「ポピドンヨード入りうがい薬がコロナに効くかもしれない!」などという発表があって、本当か?と疑念を抱きましたが、”吉村知事が言うのならば本当かも?”という気持ちもありました。

研究した府立病院機構大阪はびきの医療センター(羽曳野市)によると、6~7月、療養中の軽症者41人のうち25人に1日4回、4日間うがい薬でうがいをしてもらったグループは、56%から9・5%に低下した。

川村孝・京都大名誉教授(疫学)は、「唾液中のウィルスを減らす効果はあるだろうが、感染の仕組みは複雑だ。今回の研究結果は慎重にとらえるべきだ」と指摘している。

まあそうだろう。医学に素人の人が考えても分ると思うが、うがいによって口の中に付着したウィルスは掃除されて体外に排出されるだろう。しかし、ウィルスは鼻の中にもいるし体内にも存在するわけでうがいによって口の中のウィルスが消えればもはや唾液検査は意味をなさないということになる。

こんな簡単なことが吉村知事に分からなかったのか?という疑問が湧いてくる。

~勇み足!!~

吉村知事はこの研究結果を聞いて「イソジンでうがいしただけで陽性者が陰性になるの?それはすごい!すぐに発表しよう!」と研究結果に対する考察をせずに発表してしまった”勇み足”感が否めない。

会見場には市販のうがい薬が並べられ、吉村知事は「うそみたいな本当の話」と切り出し、「コロナに効くのではないかという研究結果が出た」と紹介。①発熱など風のような症状のある人やその家族②接待を伴う飲食店の従業員③医療従事者や介護従事者――を対象にうがいでの使用を呼びかけた。

”効くのではないか”という段階でこんなことを言うかな?吉村知事は効果がはっきりしない段階で患者やその家族、接待飲食店関係者、医療関係者などに”使用しましょう!”と呼びかけたのです。

コロナ感染防止の効果がはっきりとしない段階でトランプ大統領が抗マラリア薬を「画期的な薬」と持ち上げたことと同じです。

~吉村知事の責任は大きい!~

今、国民から最も信頼されている吉村知事だからこそ信じた人が多くいたのでしょう。この発言よって全国のドラッグストアではポピドンヨードを求める客が殺到したそうです。そしてどこの店でも品切れ状態だそうです。

吉村知事の発言を素直に信じてドラッグストアに走った人もいたでしょう。その大半は高齢者などではないかと思われます。しかし”これは商売になる!”と高額転売を考えて大量購入した人が多かったのだろうと思います。

吉村知事は会見で

必要以上にたくさん買うのはやめてください

と言ったそうですが、転売を考えている人がそんな道徳的観念を持っているはずがないし、この言葉で転売を考えていなかった人たちも売り切れを予想してドラッグストアに駆け込んだのでしょう。

吉村知事の発言が社会に与えた責任は大きいのだろうと考えます。

~ポピドンヨード飲んじゃえば?~

ポピドンヨードとは何か?ですが、イソジンなどのうがい薬に含有されているそうで、

ヨウ素が酸化する作用を利用した抗微生物成分。高い殺菌力をもちながら人体にやさしく、また即効性がある。医療現場での手術の際の傷口の消毒や、医師の手の消毒にも使用されている。

高い殺菌力ゆえに口内の正常な菌も殺してしまうそうで、イイことばかりではないようです。

もしポピドンヨードが本当にコロナウィルスに効くのならば”飲んじゃえば!”と思ってしまいますね。

調べて見ると、うがい薬を少量飲み込んでも問題はないとのこと。しかし大量に飲み込んだ場合にはすぐにコップ1~2杯の牛乳か水を飲んだ上で医師に相談するように書かれています。

少しくらい飲んでも大丈夫ならイソジンを買ってほんの少量、1~2滴程度を間隔をあけて飲み続ければ体内のコロナウィルスが死んじゃうんじゃないのかな?

ポピドンヨードはヨウ素で、ポピドンヨード入りのうがい薬でうがいをしただけでも僅かに体内に入るそうです。健康な人には無害だそうですが、元来甲状腺に病気を持っている人や一部の健康人においても甲状腺機能低下症を招く恐れがあるとされています。

だったら”健康な人がコロナ患者(感染者ではない)になった場合、少しずつポピヨンヨードを摂取すると回復が早いのではないか”と思ってしまいますね。

しかし、現段階ではあくまでも”口内のコロナ菌がうがいによって排除された”というレベルのものですから、体内のコロナ菌まで死滅させるかは別問題ですね。

~吉村知事がズッコケた!~

ある病院のブログにこんなものもありました。

果たしてイソジンでのうがいは意味がるのでしょうか?上気道感染発症を水道水と比較した報告がありますが、結果的には水道水に勝っていません。

どういうことかというと”ポピドンヨード入りのうがい薬でうがいをするのと、単なる水道水でうがいをするのとではどちらが感染防止上効果があるのかについて、双方の効果はほとんど変わらないよ!”って言っているのです。

大阪はびきの医療センターではうがい薬でうがいしたグループの他、単純に水道水でうがいしたグループも作って検査すべきだったのではないでしょうか。

多分、うがい薬でうがいした人たちと同様、水道水でうがいした人たちも唾液検査では陰性になったのではないかと考えられます。

これまでコロナ対策において好感度を上げてきた吉村知事がここにきてズッコケた感がありますね!

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