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ホリエモンとゴーンがレバノンで対談!傷のなめ合い&犯罪者が司法制度批判!

~犯罪者同士の傷のなめ合い!~

ホリエモンが逃亡中のカルロスゴーン被告と対談した動画がネット上に出回っていますが、ホリエモンがYouTube動画の再生回数を上昇させる目的でやったのだろうことは明白ですが、その内容を見てみると”傷のなめ合い感”が否めません。

ホリエモンは2006年証券取引法違反などで逮捕されて有罪判決を受けて服役しました。犯罪の内容はひと言でいうと”金儲けのためにウソをついた”というものです。ホリエモンといえばカルロスゴーンが日産の業績を回復させたように、ライブドアという会社を上場企業にした実績を持っていますが、ホリエモンの事件を受けてこんなことをして株価を釣り上げていたのかという思いはみんなが持ったと思います。しかし、出所後も自分が有罪になったのは日本の司法制度がおかしいからだと主張しているのを見ると全く反省していなんだなと感じてしまいます。

日本の司法制度を批判するのは簡単です。しかし、犯罪者同士がそれをしても説得力を持たないというのが率直な感想です。ホリエモンという犯罪者と逃亡中のゴーン被告の対談内容で、”バカか!”と思うところを取り上げてみました。

ホリエモン~私は今回あなたと(日本の)刑事司法制度と検察の問題について話したいと思います。私は15年前に検察官によって逮捕されました。私は逮捕される前は日本の刑事司法制度を信じていました。しかし、それがきっかけで15年前から私は刑事司法制度の問題性について調べてきました。私は完全に考えが変わりました。(中略)私の恐れていた、司法取引制度があなたに適用されてしまったのです。

ゴーン~私の場合ですが、あなたのご存知の通り、これは陰謀と呼ばれるものです。なぜなら全てのシステムは…。検察官は中立的な立場なはずです。どちらかに加担はできません。人々の対立の間に検察官は中立的でなくてはなりません。

私の場合は、私の逮捕は、日産の役員と検察官との緊密な協力によって行われたものだと分かりました。何カ月も前から私には秘密で計画されていました。そしてあなたが覚えているように私は1つの理由で逮捕されました。

報酬額を少なくするため、実際の報酬額を減額した金額を記載していたということです。最初人々は混乱していました。人々は私が申請されていないお金を受け取り、そして税金を払ってないと思っていたからです。

誰もがなぜ私が架空の事件で逮捕されたか理解していませんでした。なぜならその報酬はまだ法的に承認されておらず、私に支払われてもなく、もしかすると将来的に支払われるものだからです。私を欲深い独裁者であると多くの人に知られており、何年も前から続いている独裁者であると宣伝されてしまいました。

検察はいつも話のでっち上げをします。日産の何人かは政府と繋がっており、私を追い出そうとするする方法を探していました。決定も支払いもされていない報酬の過少申告していたことで…。

裁判官が検察官の前でどれだけ弱いかということです。裁判官も含め、全員が怖がっているのは検察官なのです。もし彼らがいい仕事をしたら99.4%の確率で有罪になります。つまり私が無罪だと主張しても99.4%の確率で有罪になるので意味がありません。「カルロスゴーンは日本に来て無実を証明しなければならないと」検察が私に有罪を言い渡し、私はただ無実を主張するだけです。私は多くの証拠がありますが、人々は特に最初の方は怖がって証言したがりません。

ホリエモンがゴーン氏から何を聞くためにわざわざレバノンまで行ったのかと思いこの動画を見ましたが、ゴーンの今までの主張と同じ主張を聞くために行ったようです。これまでと違う、”どのようにして国外脱出したのか?”や”日産内部で何が起きていたのか?”などについての追及質問なら面白かったと思うのですが…。ホリエモンは動画の中で「約16時間もかかってレバノンに来た」と言っていますが、単にYouTube動画の再生回数で小銭を稼ごうという目的のためだけだったことに失望しました。

~反省していない奴に仮釈放?~

ホリエモンといえば、

を見ていただければ分かりますが人格的にとうていまともとはいえない輩です。ホリエモンは初犯でしたから服役して多分仮釈放で出所しているとは思うのですが、結局のところ、日本の刑事司法制度によって”無実の罪で服役させられた”的な話し方に聞こえるのです。反省していない奴にも仮釈放を与える刑事司法制度は確かにおかしいと言えるのかもしれません。

~”起訴すれば99.4%が有罪”の間違った批判!~

”検察が起訴すれば99.4%の確率で有罪となる”ということがよく批判されます。刑事事件のほとんどが警察の手によって検挙されます。しかし、警察には起訴権はありません。警察が捜査を開始して警察が起訴して裁判になればたくさんの冤罪が生まれるでしょう。だから検察による起訴権しか認めていないのです。

警察が有罪を確信して検挙した被疑者を検察の段階で、「この事件は有罪を勝ち取るだけの証拠がない」「この被疑者は犯人ではないかもしれない」としてフルイにかけるのです。そして検察が100%有罪が勝ち取れると確信した事件だけを起訴しているのですから、その内0.6%も無罪になるということは無罪件数が多過ぎるという考え方もできるのです。これが日本の検察による起訴制度です。

もしこれが70%くらいは有罪を勝ち取れるであろうという事件を起訴するようになったらどうなるでしょう。裁判が開かれた事件の内、半分は無罪となる可能性があります。初めから有罪を勝ち取る可能性が低い事件を全て起訴していたら、どれだけ裁判官や検察官がいても足りない話です。今の刑事司法制度を批判する弁護士連中は仕事が増えて喜びますし、無罪を勝ち取ることで箔がつくという訳です。

今でさえ裁判の期間が長すぎる日本でこんなことを行えば裁判の期間はもっともっと長くなるのです。そんなことを考えて最も合理的な方法で日本の刑事司法制度が成り立っているということです。

刑事司法制度は国によって違うのは文化の違いもあって当然ことですが、完璧な刑事司法制度が確立している国はないということを知っておく必要があるのです。

~ゴーンに忖度?!~

ホリエモン~あなたは日産でとても成功した経営者だと思います。日産の幹部の中にあなたのことが嫌いな人もいます。つまり、彼らはあなたを排除したかったのです。彼らは日産の社長やCEOになれないので嫉妬しているのです。でも彼らは自分たちで出来なかったので検察に助けを求めました。

日本の刑事司法ではあなたは、多分あなたは5年以上刑務所に行くことになっていたでしょう。そうなると思っていましたがあなたは見事に海外に逃亡しましたし、これはチャンスだと思います。あなたが日本刑事司法が間違っていることを明らかにするのです。映画か何かを使ってこのことを伝えて欲しいです。

ゴーン~間違いなく、私は自分が体験した真実を伝えます。これは私の汚名返上にも大切なことです。検察は真実なんかどうでもいいのです。彼らは勝つためには何でもします。

これだけは明らかにさせてください。検察官になった人が歳をとったら弁護士になります。あなたは知ってますよね。何人かは被告側弁護士になります。検察官のキャリアが若い時、あなたは99.4%の確率で勝利できます。もっと歳をとった時、彼らはもっと経験があり賢くなっています。そして被告弁護士になります。彼らはたったの0.6%しか勝てません。何かがおかしいですよね?立ち位置がただ変わっただけの同じ人ですよ。なのに彼らは全てのゲームに勝利するのです。このシステムは間違っています。

明らかにホリエモンは対談というチャンスをもらったゴーンに感謝して忖度している発言ばかりが目立ちます。”日産社内でゴーンを排除したかった”というのは間違いないでしょう。それはゴーン自身が日産の莫大な資金を私腹を肥やすことに使っていたことが分かったからに他ならないのです。もう一点は日産をルノーに統合されることを嫌ったということもあるでしょう。

~法廷で一番強いのは裁判官!~

そこで、日産の幹部たちはゴーンの犯罪行為の尻尾をつかんだのです。しかしこれを検察に告発すれば日産の企業としての責任も負うことになる。そこで2018年から導入された他人の犯罪を明かす見返りに捜査に協力した容疑者の刑事処分を軽くするという司法制度に頼ったわけです。

もしこの司法取引制度がなければ数十億円という私腹を肥やしていたゴーンの悪事が暴かれることはなかったのです。このため”日産と検察が手を組んだ”というのはゴーン側から見れば当然でしょうがそれは違法なことではない訳です。しかしゴーン被告からすれば”陰謀だ!”陥れられた!”と思うのは無理もないことかも知れません。

”裁判官が検察官よりも弱い”というのは明らかな誤解です。検察の手によって自分が有罪に導かれようとしている時に裁判官はそれを聞いているだけ、ゴーン被告は検察官の雄弁さによって裁判官が有罪判決に誘導されてしまうという意識を持っていたのは当然でしょう。しかし裁判官は検察が提出した証拠資料を忠実にその職責によって吟味するのです。そして”有罪か無罪かを決断するのは裁判官だ!”ということです。検察が証拠をでっち上げようともその信ぴょう性を判断するのが裁判官であるということです。ですから”法廷で一番強いのは裁判官だ”ということです。

ホリエモンは犯罪者として服役した人間です。ゴーン被告も逃亡中の被告人です。この2人の傷のなめ合いにどれだけの価値があるのか理解できません。

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